先月の3.11以降ずっとこの問題を考えていました。
私は原発は反対ですが、現況と経済の仕組み上今すぐに廃止というのは無理であり、
今あるものは使えるだけ使い、もう次には作らないことがベストだと思います。
核物質の扱いも核が最高の軍事物質であり燃料としても最高であるという先進国の立場は
認めません。今ある核兵器は廃絶すべきであり、核弾頭ミサイルで脅しあう世界など直ぐにやめる
べきです。経済的に考えると原発を稼働するとそれに関連する経済波及効果は公共事業としては
一番波及効果が高く、日本の隅々に恩恵が及ぶのだそうです。
かつて民主党が行った政策は子供手当と定額給付や高速道路の無料化など末端に直接給付するという
政策です。これらの政策はことごとく失敗であり、政策としてはまずいものという認識が広がり、以降
自民党の一強時代がつづくわけですが、これによりオリンピックや国土強靭化政策など公共事業に
よるゼネコンばらまきや新幹線の延長、リニアモーターカーの敷設などインフラ建設の大企業に投資し
事業を与える政策が拡大しています。防衛予算の増加などこれらも大企業への投資であり、日本の安全や
国民の財産の保全などの目的より日米同盟などという幻想の世界平和の上にある幻に投資して国民生活や
真の世界平和を望んでのことではないように思います。
オリンピックなども国家的建設物のラッシュでもスポーツイベントでは国民も税金の支出に文句や疑問を
いう人は少なく、大企業に事業がばらまかれていても何の危機感も持ちません。同様に被災地の事業も
復興と名が付けば大型公共事業もそれがどんだけ無駄なものの建築でも批判を浴びづらいのです。
今年の被災地の様子で被災直後と8年後の今の様子を並べて移す番組がありました。
8000億円をかけかさ上げした土地に誰も戻って家を再建する人がいないというレポートもそれは
そうだろうとなんでそんな無駄な事業をやったんだと思います。それならその事業の代わりに
ひとりに1億円配って移転してくる人にはその二倍配れば人が集まりまた町ができると私はいって
きました。これはまさしく民主党がやった大型公共事業より直接給付という考えで、それは今まで
批判され失敗してきた道です。
しかし、時と場合によりそれは有効なのではないでしょうか。今回の様にその額とあまりに与えた影響の多さ
から直接給付してこそ回復が見込める場合はやるべきです。それに現状の大型公共事業が見る影もない
廃墟の町と更地しか残さなかったことを思えばまさに大失敗であり、今なお帰宅できない避難地域や
増え続ける汚染水問題など収束もおぼつかない原発事故に被災地に人に国は何をしてきたのかを見れば
それらを無視してオリンピックや万博などの投資で景気を盛り上げようなどというのはもはや古すぎて
いまさら21世紀の在り方とは思えません。かつて成功したことに未だにしがみつきもはや時代も技術も
進歩しているのにあまりに芸がないとしか言いようがありません。
この大企業バラマキが続くのは民主党のみじめな失敗も大きいのですが、それに輪をかけ一般の人々の
政治離れと無関心がそれに拍車をかけているのは間違いありません。テレビを付ければ毎日同じような
旅番組とクイズ番組ばかりで日本は素晴らしいとか日本の技術に世界が憧れているというような自己自賛
番組のオンパレードです。
実際には平成時代日本は世界に負け続けて様々なランキングでもトップの座からランク外におちてるのに
人気の国で外国人が沢山訪れてインバウンドで潤っているなどとおめでたいことを言っているのです。
これは通貨安で日本の安全と豊かさを売り渡しているに過ぎず、戦後安全保障でも安保で米軍基地を
駐留を許し諸々目をつぶって先延ばしにしてきた債を抱えています。
安保問題では当時民衆は激しく抗議して死者までだしていますが、現在安保どころか憲法解釈だけで
集団的自衛棄権を行使できるようにしてしまったり、その横暴なさまは今まではあった少しの良心も
全くない考えをやめてしまった国民の上にもはや何でもありのように君臨しているように見えます。
我々はもっと自身の国に関心と責任を持たないといけないのではないでしょうか