これはAmazonで一気に見てしまいました。
それだけ面白く、今までのドラマSFとも次元を異にしていました。
最初、刑事が富豪の娘の行方を追うというサスペンス仕立てなのですが、
それが宇宙の三つ巴の政治問題軍事問題にすり替わる民族と軍事とか宗教が
果たす役割とか武力により開拓される宇宙の姿はこれは米が経験した建国の歴史でも
あり、自身がとってきた奴隷制や賄賂と汚職だらけの公職や人種差別に偏った宗教と
何も誇れるものがなかったのが広大な国家と自由と平等という築き上げた理念を
アピールして世界のトップであり盟主であるという暗い部分の黒い歴史には
それはもう見事に蓋をしてしらを切り触れないという日本も少し見習った方がいいのかも
知れません。
未だに日本は敗戦国だからという論調や米追随を批判したりする人はいますが、
それはその方が都合がいい人がいるからそうなっているのであり、そもそもそれを
招いたサンフランシスコ講和条約署名を果たすための戦略を未だに不平等条約や
日米地位協定を見直せないのも米に頼り切っている方が儲かったり得したりする人が
多いという事です。
本来なら朝鮮も南北統一したいらしいから米も韓国日本から撤退してグアムまで
引いてくれと要求すればいいのです。
それを日本の安心安全のために基地があるだとか占領の抑止力になるとか大嘘を
かまし自分たちの私腹を肥やし続けているのです。
先日、韓国の海産物輸入禁止は不法ではないという判断が下されましたが、これなどは
日本は早く気付くべきことで、正義とか正統などより自国の都合が一番大事なのです。
もし、日本の主張を認めたら今度は自分たちが輸入再開をしなくてはならないのです。
今でも米や中国EUはいわれなく禁輸を強いているのにそんなことできるはずがないのです。
正しさよりも力関係で成り立っている国際社会は、クリミアは併合されたままであり、
ゴラン高原に武力制圧したのも米によるお墨付きを得やりどくの世界、武力制圧OKという
大戦以前の侵略模様なのです。武力による侵攻は認められない、基本的人権の尊重と、
法の支配の下での平等というこれまで国際社会が経験して得てきたものを今こそ具現して
行かなくてはならないそんな時に、声を大きくして騒いだもの勝ちのような状態にしては
ならないのです。
今までのピンチにヒーローが現れたり騎兵隊が駆け付けたりするのが米の物語で正しいものは
最後まであくまで正しくて悪がくじかれるのですが、もはやそんな嘘くさいものではだれも
騙されず、共感も得られないことから『The expanse』では愛するもののために戦うでも
なく、正しいことのためにできることをするという一貫した正義感も常にかっこよく勝利し
続けるわけではないのです。
テロ組織やら暴走した民族意識の団体とか勝ち目のない戦いや全人類を滅亡させかねない
愚かな存在なども自分たちの子孫により良い未来を残すためだったリ軍事行動にもなにかしら
の意味合いが滲み、全くの悪という描き方でないのが秀逸です。ナオミがフレッドジョンソンに
プロト分子サンプルを渡してしまうのも愛する人の裏切りなんだけどベルタ―も持つべきという
考え方はその三すくみの力の均衡という今でいえば北朝鮮の核武装のようなもので実に現実的な
選択なのです。
ただ、そのプロト分子というものが実験ではとてつもなく手の付けられないものでハイブリットで
子供に移植して兵器化するなどしてもそれがどうして兵器になるのかと思ったらとにかく感染させる
だけという使い方で地球軍が火星軍に実戦使用して、それをフレッドジョンソンが阻止して助けるという
あれよあれよという展開で気になったのはプロト分子なるものは核が好きで核ミサイルで釣ってエンジンで
焼き殺したという話だったのに核ミサイルで攻撃して消滅したというのはいかがなものかと思ったり、
いささかおかしい点は各所に点在するのです。それでもそれを感じさせない早い展開と今までにない
複雑でいて現代に通じる世界観というこの先どうなっちゃうのという感じでつい先を見たくなるのでした。
プロト分子がリングになり、この先外宇宙とアクセスが可能でこの後どんな勢力が登場するのか実に気になる
ところで終わり、原作はもうかなり出ているらしいのでどこまでやってくれるのか楽しみです。