金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

大河ドラマ『青天を衝け』#32

2021-10-24 20:47:20 | 大河ドラマ「青天を衝け」
「誘っておきながら先に辞めちゃうの、ごめんね」
って杉浦にちゃんと言う栄一、偉い。
「呼んでくれて感謝している」
という杉浦の返事も、尊いね……。
「やってやるぜ!」と燃えていた日々、
郵便が初めて届いたときの喜び、
輝かしく楽しい思い出だもんね。

大隈重信vs井上馨の末、
「辞める辞める辞める!!
 ……渋沢、止めないの?」
って訊いちゃう井上がなんか可愛い。

おくにの件、
「わかるしかないから呑み込んでるだけ」
姉ちゃんが栄一にビシッと言ってくれてよかった。
言われるまで、栄一、マジで、
「千代はいいって言ってくれたから、
 本気でいいと思ってる」
って思ってたよな……。
かっさまも千代のこと気遣ってくれて、
こうやって身内が気にかけてくれるのは
千代ちゃんが昔からずっと
婚家に尽くしてたからだよね。
かっさまの死に目に、
千代が家族としておくにを呼んだのも、
「誰かから受け取った優しさを、
 別の誰かに渡す」
という自然な心情の動きだと納得できる
見事な描き方だった。
完全におくにが悪いと言い切れないもんな~。
逆ナンしたり、目立つ色の糸で足袋を繕ったり
してはいるけれども、結局のところ、
手を出した栄一が悪い。

岩崎弥太郎の大ボス感。
大久保・大隈と接近して
栄一を窮地に陥れそうな様子。
仲良かったと思いきや険悪になって対立するから、
明治政府の中枢にいた人物のエピソード読むと
ほんとドロドロ。

【その他いろいろ】

・三野村「何でも合本させるのがお好きと見える」
 妻と妾、同居させてるもんね……。

・五代「政府は厄介な獣の集まり」
 ほんと田舎のヤンキーみたいな連中だもんな。

・やすさん久しぶり!
 この人だけ時代劇。

・栄一が三条実美に慰留される、というか、
 言葉を交わしてるの、すごいね。
 出自の差がすごい。
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大河ドラマ『青天を衝け』#31

2021-10-17 21:14:18 | 大河ドラマ「青天を衝け」
千代ちゃん、そんなものわかりいい妻に
なる必要ないよ!!😡 
これまでずっと旦那不在の義実家にほったらかしで
苦労させられてきたんだから、
殴っていいくらいだよ!!😡 😡 

こっそり手紙を読む栄一に向けた
「そうですか、お忙しいこと」
から、もう胸が痛くて痛くて。
栄一は自分から浮気について打ち明けたっぽいのはいいが、
「(お妾さんも)同居すればいい」と千代に言わせて
それに甘えちゃうのがさ~!!

千代ちゃん、心が広いのではなく、
明らかに無理した振る舞い。
一人になったときについた重いため息で、
決して心からそうしたいと思っているわけではないことが
示されるのだけども、夫の前で見せないから、
栄一は感謝を口にしても、本当につらく思ってることは
わかってないよ~!!
めっちゃストレス溜まってるし、
絶対早死にしちゃうよ、これ……。


釈放された喜作、最初は栄一に突っかかるんだけど、
結局仲直りしてしまう仲良しの二人。
役人として商人を脅しつける栄一や
富岡製糸場で外国人と付き合う兄いを見て
浦島状態でいたけれど、
製糸を学ぶためにイタリアへ行くと宣言。
彼もちゃんと前を向いて行動し始めているのだね。


「銀行」の誕生は見ていてワクワクしたけど、
商人たちを脅しつけて合本の銀行を作らせ、
三井が作った西洋建築の建物も
銀行にしろといって取り上げ……
栄一はすっかり尊大なお役人様に。
ドラマの中でもちゃんとそれを指摘され、
大蔵省を辞めると決意した栄一。
のんびりしすぎだと感じていた農村時代パート、
ちゃんと意味があったと改めてわかる。
エピソードの積み重ねが生きているドラマ、好きだよ。
気持ちが盛り上がって、その心の向いた方向へひた走るけど、
「違う」と思ったら、そのルートから降りて道を替えるのも
これまでに描かれてきた姿と一貫していて、いいぞいいぞ。

【その他いろいろ】

・「留守中、何もすんな!」と釘を刺す大久保に、
 五代から欠点を書き連ねた手紙をもらうわ、
 「あんた嫌われてるじゃん!」と面と向かって
 同僚に言われるわ、さんざんな大隈。
 明治期だといっぱいエピソードが残ってるから面白いね。

・千代ちゃん、生まれたのが男の子でよかった……。
 作中でも言われてたけど、この状況で
 妾に跡継ぎとなる男の子が生まれてたら
 マジでストレス死だもの……。

コメント (2)
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436-440:ヤマシタトモコ『違国日記〈1〉~〈8〉』

2021-10-15 21:32:12 | 大河ドラマ「青天を衝け」
ヤマシタトモコ『違国日記(1) (FEEL COMICS swing)~(8)』
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

35歳、少女小説家。(亡き母の妹) 15歳、女子中学生。(姉の遺児) 
女王と子犬は2人暮らし。
少女小説家の高代槙生(こうだいまきお)(35)は
姉夫婦の葬式で遺児の・朝(あさ)(15)が
親戚間をたらい回しにされているのを見過ごせず、
勢いで引き取ることにした。
しかし姪を連れ帰ったものの、翌日には我に返り、
持ち前の人見知りが発動。
槙生は、誰かと暮らすのには不向きな自分の性格を忘れていた……。
対する朝は、人見知りもなく、“大人らしくない大人”・槙生との
暮らしをもの珍しくも素直に受け止めていく。
不器用人間と子犬のような姪がおくる年の差同居譚、
手さぐり暮らしの第1巻!

****************************************

いろんなところでおすすめされていた作品。
1巻は「おもしろいかも。続きが気になる」という
程度だったけれど、無料公開で2・3巻を読んで、
結局最新巻まで読んでしまった。

どんな話? と訊かれても説明しづらいのだけど、
1巻のあらすじから想像していたものとはまったく違った。
姉妹、親子、友人との関係、
自分を取り巻く世界との向き合い方、といったものを
掘り下げて突きつけてくるような。

笠町くんが理想的すぎてキュンだよ。


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大河ドラマ『青天を衝け』#30

2021-10-10 20:51:08 | 大河ドラマ「青天を衝け」
大久保、めっちゃ無能の悪役やん……
ここまでいいとこなしに描かれるとは。
井上も栄一に怒鳴られて、詰め寄られ、
ちっとも有能に見えない。
栄一が主人公だから仕方ないが、
新政府のグダグダっぷりが何度も描かれてつらい。

でも、実際、最初はこうだったんだろうな。
維新を主導した武士の大部分は、
それまで政治に直接関わる身分ではなかっただろうし、
公家だって政治から離れて久しく、
新しく制度を作るのはもちろんのこと、
それまでのシステムを運用するノウハウだって
もってなかっただろう。

そして今回、ついに栄一のお妾さんが出てきてしまった。
これまで愛妻家として描かれて他の女の影がなかったのに
どうやって処理するのか、ずっと気になってたのだが……

なんと、説明を放棄!!
びっくりした~!

話数が少なくなっちゃって、
あれこれ詰め込まなきゃいけなくなったせいもあると思うけど、
改正掛解散&とっさまの死でうやむやにされてしまった感。
どうせならカットしてもいいんじゃないかと思ったが
(直虎も、政次の妻子についてはなかったことにしてたし)、
「美しくない現実も、深堀りしないけれど、
 存在することは示す」
というのがこのドラマの一貫したスタンスだもんね。

繕われた足袋で、女の存在にしっかり気づく千代ちゃん。
描いたからには、今後も何かしらそこには触れられるのだろう。

【その他いろいろ】
・岩倉具視、早口で押しが強く、ほんと公家らしくない。

・西郷、そんなに出番ないのに、ちゃんとカリスマ性を
 感じられるように描いているのがすごい。

・五代に対してわだかまりを感じる栄一、
「某はあなたが好きではない」
 はっきり言うねえ~!!
 気に留める様子のない五代の方が大物に見えてしまうが、
 これは五代が勝者側だからだよね。

・タブレットを使いこなす家康、
 そして廃藩置県はZoom!
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大河ドラマ『青天を衝け』#29

2021-10-03 21:33:56 | 大河ドラマ「青天を衝け」
なんか、和気藹々とした平和なシーンが続くと、
それだけで
「作劇のバランスとして、この後いやな展開がくるな……」
と思ってしまう。
こういうメタな見方してしまうの、いやね~。
栄一の屋敷を訪問したとっさま&かっさまの
帰り道のシーンで、
「とっさま、死ぬのでは……」
と思ったら、やっぱり。
来週亡くなってしまうんだな……。

大隈にかけあい、「改正掛」を設立した栄一は、
所属メンバーとともにアイディアを出し合い、
逓信、測量、度量衡の統一等々、
必要だと思うことを次々と実施。
新しいことをチームで始めて、
成功を積み重ねていくわくわく感。
薩長土肥と旧幕臣の対立もあるのだけども、
最終的には認め合う優しい世界。
それがご都合主義に見えないのは、
ちゃんと栄一のポジティブさと手腕を
描いているからだね。

大久保利通の年齢は知らないのだけども、
「一部の若手が勝手にやってる! けしからん!」
って怒ってるってことは、結構歳いってるのかな?
若く見えるのに老害感がすごい。
改正掛をつぶすべしと岩倉に掛け合うが、
岩倉は取り合わなかった様子。
しばらくは大久保が障害として
立ちはだかることになるのかしら。

【その他いろいろ】
・消印のこと、「汚れじゃないの?」って言ってたのに、
 その後、切手に判を押してるのを見せることで、
 「消印のこと、ちゃんと理解したんですよ」と示してる。

・千代ちゃんが相変わらず良妻賢母すぎる。

・前島密、郵便制度の開始には携われなかったけど、
 ちゃんと郵便の父として名が残ってよかったね。
 
・兄いが来て、新政府への恨みを口にしても、
 栄一は静かに思いの丈を述べる。有能。

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大河ドラマ『青天を衝け』#28

2021-09-26 20:45:54 | 大河ドラマ「青天を衝け」
栄一のもとに新政府から出仕しろと呼び出し。
「断ってくる!」
「この地でしっかり根を下ろして生きていくんだ!」
栄一は威勢よく言い切ったけど、
絆されちゃうんだろうなぁ……というのがわかっちゃうのは
今までの積み重ねゆえ。
慶喜が見抜いた通り、口では拒否しつつも
大隈の話を聞いて
「 行きたい、やりたい」
と思っちゃったの、見ててわかるもんね

大隈重信、おもしろキャラだな。
ずっと徳川サイドで 見ていたから、
コメディ仕立てで来たのは複雑だわ~。

 【その他いろいろ】

・美賀 「今更一緒に暮らすの恥ずかしい」
 初期の暴れん坊ぶりがあるからこそキュンだね。
 可愛い夫婦だ。

・猪飼さん、久しぶりだ~

・ 五代、いつのまにか新政府から居なくなってた!
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大河ドラマ『青天を衝け』#27

2021-09-19 21:18:39 | 大河ドラマ「青天を衝け」
川村さん……😭 😭 😭

慶喜が 引きこもっている駿府には、
江戸からやってきた幕臣たちが殺到。 
石高を減らされたうえ、新たな収入のあてもなく、
幕臣たちを養うことができない 。
新政府から渡された太政官札が借金であると
理解した栄一は、駿府の財政を立て直すことに。
勘定方は引き受けられないと言っていたのに
結局奔走する栄一。 
会社を設立し、武士と商人たちに協力させて
利益を出そうとするが、身分差にこだわる武士たちの
反発を招くことに 。 
武士たちの中、真っ先に刀を置いて協力を申し出た
川村さんにほろり 。 
多分、性格や能力的に、もともと
武士の身分にこだわるタイプだったろうにね。

身分に関する意識は根深くて、商人を下に見る武士たちの
感覚は一朝一夕に解消されるものではなく、
本当はこんなに簡単に解決せず苦労したと思うんだけど、
ここがこのドラマのバランス感覚の優れたところ。 
なかったことにはせず、でも深追いはせず 。
基本的にものすごい悪人は登場せず、 
醜いものも無視はしないけれどしつこく描かない。
甘いと言われればその通りなのだけれど、
それがこのドラマの世界観だし
好感度にも繋がっているのだろう。

それにしても栄一って本当に商才があるのだなぁ。
新しいことにどんどんチャレンジしているにもかかわらず
商売の方面で挫折らしい挫折ってしてないもの 。

栄一が新しい時代に順応し、自分の才を生かして
道を切り開いていく一方で、 函館では五稜郭開城。
新政府と旧幕府の戦いは終了。
伊藤博文や大隈重信が出てくると、
本当に明治時代という感じがする。
新政府組が栄一の才能を 認識したところで今日は終了。

【その他いろいろ】

・ やっぱり民部公子の元には戻らない栄一。
「やはり兄と渋沢の仲は特別なのだな」
 って、栄一と慶喜の絆を強調するための
 エピソードだったけれど……
 民部公子、ふられすぎ。

・栄一と五代の邂逅。 
 得意分野が似ているし、ライバルになっていくのかな。
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349:横浜市歴史博物館『おにぎりの文化史』

2021-09-16 19:28:14 | 大河ドラマ「青天を衝け」
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

「おにぎり」は、いつから握られたのか?
考古学がガチでおにぎりの歴史にアプローチ。
古代から現代にいたる日本人とコメの
密接な歴史に迫る!!
横浜市歴史博物館、話題の「大おにぎり展」が
増補書籍化!!
****************************************
おにぎりの歴史、現代のおにぎり、
考古学から見たおにぎり。
炭化したおにぎりから、
包んでいた布やかごまでわかるんだ!
銭入りおにぎりを墓に入れる風習も
初めて知った。

土器を作る時に偶然ついた、あるいはわざと練り込んだ
種や虫の跡(そのものは土器を焼くときになくなる)から
その種類もわかるのにはびっくり。
500匹のコクゾウムシを練り込んだ土器……
ぞっとするわ~。

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大河ドラマ『青天を衝け』#26

2021-09-12 20:52:20 | 大河ドラマ「青天を衝け」
いきなりの「長七郎が死んだ」が
意外なほどショック……!
剣術の腕を買われて、一旗揚げられるかもしれない
立場だったからこそ、
何事も成さずして一生を終えるのがこたえたよね。
(しかし、死の扱いが軽すぎない??)

千代ちゃんの人生がハードモードすぎるよ……。
旦那は子どもも自分も放置で6年も帰ってこないし、
実家が近い&親類だと言っても
旦那のいない義家族の中で暮らさなきゃいけないし、
兄も弟も死ぬし。
しかも、旦那、口で言うほど申し訳ないと思ってないよ!
義父母が善良すぎるのだけが救い。

「輝きが過ぎる」と言っていた慶喜に
まったく覇気がない……。
事情説明があるかと思いきや、
何も語らせないことで懊悩を感じさせる演出。
慶喜も外国行きたかったよね。
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大河ドラマ『青天を衝け』#25

2021-08-22 21:09:25 | 大河ドラマ「青天を衝け」
夏休みで 一週間のリズムが狂っていて、またもや見るのを忘れていた。
10分遅れで視聴。

今回は、帰国した栄一が周囲から留守中の出来事を聞く形式で、
戊辰戦争のダイジェスト。
いきなり慶喜が天璋院に詰られててつらい……。
詳細に説明しても反発必至な案件、
説明しなかったらそりゃそうなるわな。

小栗が斬首され、川路もピストル自決。
平九郎も討ち死に。
悲劇の連続。
平九郎については、次回、栄一が養子にしたからだって、
おていに責められそう……。
まだまだ戦いを継続してる喜作だけが、
函館で土方と青春中。

栄一は、民部公子に「側にいて欲しい」と二度も頼まれたのに
即答できない。
心に慶喜がいるし、 
気持ちの切り替えが全然できないのはわかるけど 、 
この王子様みたいな民部公子にお願いされて
よくスルーできるな!?
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