金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

258:Cha Tea 紅茶教室・坂井みさき『お家で楽しむアフタヌーンティー』

2023-12-02 18:47:13 | 23 本の感想
Cha Tea 紅茶教室・坂井みさき『お家で楽しむアフタヌーンティー ; ときめきの英国紅茶時間』
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
アフタヌーンティーを自宅で手軽にできるつコツを伝授。
テーブルセッティングからティーフードのレシピまで。
「ピーターラビット」「不思議の国のアリス」など一歩先の紅茶の世界へ。
 
****************************************
 
紅茶はよく飲んでるけど、
自分はたいして紅茶に興味ないんだな~とつくづく思った。
産地によって名前がついているのは知っているけれど、
どれ飲んでも「紅茶」としてしか認識できないし。
唯一、マリアージュ・フレールの「マルコポーロ」だけは、
他と明確に区別して「おいしい!!」と思ったけど、
たぶん、味じゃなくて匂いで区別してるだけ。
 
さて、この本、知らないことがいっぱいあったし、
興味深く読んだのだけども、書き方で一つ気になったところが。
「ミンミン先生」を文中でしつこいくらいに繰り返しているのだけれども、
彼女自身をフィーチャーしているかと思えばそうでもなく、
そのわりに「ミンミン先生」を連呼するので、ひどく気になった。
彼女自身のエッセイとして書くか、
完全な第三者視点で彼女のエピソードを紹介すればいいのに、
その中間みたいなスタンスで書かれているので、
最初から最後まで
「知らない身内の話をずっと聞かされてる」感があった……。
写真や紹介されているアイディアはとても素敵だったのだけど。
 

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254-257:最近読んだ漫画

2023-11-26 16:33:13 | 23 本の感想
 『葬送のフリーレン(1)』
 
なんとなくわちゃわちゃ冒険活劇みたいなのを想像していたので、
淡々としつつもしっとりとしたムードが意外。
長命のエルフの「仲間が老いて死んだあと」、
あるいは「死にゆく仲間との再会」を描いているから
「葬送」なのね。
これは確かにちょっと他にはないムード。
 

『魔力のない無能令嬢なので、腰抜け騎士に嫁ぐことになりました』
 
たいした起伏もなく終わってしまった……。
やっぱりストーリーに障害らしい障害って必要なんだな。

 『悪役令嬢は無邪気に笑う』
 
ちゃんと「いいとこのお嬢様」の振る舞いだったから安心したよ!
「正ヒロイン」ポジションの女の子が、恥ずかしいくらいの悪役だった。
(しかし、彼女の作戦には無理があると思う)
短いけれど満足感あり。
 
 『アンの世界地図~It’s a small world~ 1』
 
絵にも設定にもストーリーにも安定感があって、
安心して読める。
タイトル&表紙からは想像できないが
舞台は徳島!!
 
 
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252-253:皇なつき・小池一夫『夢源氏剣祭文 壱・弐』

2023-11-20 22:55:52 | 23 本の感想
皇なつき・小池一夫『夢源氏剣祭文 壱・弐』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
時は平安、少女・茨木は父探しの旅の途中、鬼に耳を齧られ
14歳で鬼になるという運命を背負うことになるが…。
 
劇画原作の第一人者・小池一夫の同名小説を、
皇なつきが美麗に魅せる平安絵巻コミック第一弾!
 
****************************************
 
皇なつき先生、本当に絵が美しい……。
中学時代、友だちに皇先生の中国ものの漫画を借りて、
絵のあまりの美しさに衝撃を受けたものじゃった……
 
さて、今作は小池一夫先生原作ということで、
ストーリーはあんまり私好みじゃないんだろうな~と思っていたのだけども、
好みかどうか以前に未完であった。
 
袴垂に藤原純友、平将門、藤原秀郷、藤原道長、安倍晴明……と
有名人と次々絡んでいくものの、その人物との関わりが
ストーリー上、何か意味があるのかといったら、
ある・ないを判断できるところまで話が進んでいないという……。
2巻が出たのが2014年ということなので、続巻は望み薄しかな……。

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251:近藤史恵『それでも旅に出るカフェ』

2023-11-12 17:50:59 | 23 本の感想
近藤史恵『それでも旅に出るカフェ』
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
世界のさまざまなカフェメニューを提供する、カフェ・ルーズ。
円が営むカフェもコロナ禍の影響を受けていて……。
日常のちいさな事件や、モヤモヤすることを珍しいお菓子が解決していく。
「こんなカフェに行きたい!」の声続々のコージーミステリー第二弾。
 
****************************************
 
続編は、コロナ下の世界。
こういうの、記録としては貴重なのだろうけれど、
喉元過ぎていない現実をフィクションでまた突きつけられるのは、
ちょいと重くてしんどい。
 
最後の3話は苦しかった。
勝利者として妻になったのに、幸せであるとは言いがたい彼女が、
男の術中にはまっただけだと思い知らされるのが、痛々しい。
一作目も、ラストのあれこれが盛り上げた割に投げっぱなしになっていたから
今回のこれも、これ以上は深掘りはされないのかな。
一作目以上に、今回の終わり方にはもやもやしてしまう。
 
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250:わかやまけん『しろくまちゃんのほっとけーき』

2023-11-12 17:41:26 | 23 本の感想
わかやまけん『しろくまちゃんのほっとけーき』
 
【Amazonの内容紹介】
 
しろくまちゃんが、お母さんと一緒にホットケーキを作るお話。
1970年の発売以来ロングセラーを続ける「こぐまちゃんえほん」シリーズのなかでも、特に人気の1冊。

冷蔵庫から卵を取り出して(1個、割れてしまうけれど)、牛乳をいれてよくかきまぜる。

ふわふわの小麦粉とふくらし粉を加えてまぜたら、さあ、フライパンへ。

この後が、この絵本最大の見せ場。

ホットケーキがだんだん焼けていく12の工程が、楽しい擬音とともに見開きページにずらりと並んでいる。

「ぽたあん」と白い生地を落して、表面が「ぷつぷつ」してきたら、生地は黄色く色づいている。

「しゅっ」「ぺたん」とひっくり返せば、今度はこんがりきつね色。

「ふくふく」とふくらんだら、「ぽいっ」とお皿にのせて、できあがり。

お友だちを呼んで、なかよく食べたら、お皿洗いも、自分でやろう。

この本を開くたび、きっとホットケーキを食べたくなる。

子どもと一緒に、本を見ながら作ってみたい。0~3才向け。

****************************************
 
このシリーズ、存在を子どものころに知らなかったなあ。
1972年発行らしい。
子どものころに読んだものなんて、
ノンタンシリーズとかピーターラビットくらいしか覚えていないから、
読んだのに忘れているだけの可能性も大だけど。
 
ホットケーキを焼く過程が1ページの中に12段階に分けて描かれているのが、
私が持っていた絵本に対するイメージをくつがえす。
冷蔵庫から卵を出す時に落として割ったり、
材料をボウルの中で混ぜるときに材料が周りに散らばってたりと
妙にリアルだった。
 
絵本は、もはや好みとか好みでないとかいう問題ではない気がするので、
好み度★はなし。
 
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246-249:最近読んだ本

2023-11-08 10:27:23 | 23 本の感想
 『ほくほく広島ごはん 割烹ダイニング花桃の細腕繁盛記』
 
2巻が出なかった場合、「記憶喪失」は必要なかった設定になるし、
犯人は誰だ?と興味を引いて、「知らない人でした」というのは
エンタメとしてはかなり肩透かし。
(現実は「知らない人に逆恨みされる」は多いと思うけど)
でも、お金の問題をきちんと数値まで出して描いているのは
珍しくていいね~。

『木崎夫婦ものがたり 旦那さんのつくる毎日ご飯とお祝いのご馳走 』
 
同じ作者さんの別の本ではそこまで感じなかったのだけども、
デビュー作のこれは、かなり作家性が出ていると思う。
劇的な出来事は起こらず、ヒロインの心のひだをかき分けて描いているような
作風が、20代の頃に好きだった小説たちを作品を思い出させる。好き。
 

 『百合の華には棘がある』
 
群像劇なので、途中で中断すると
途端に話がわからなくなってしまう。一気読み推奨。
社会の闇に関わるようなハードな世界を軽やかに描いていて、
ライト文芸には珍しい感じ。
 

 『脱ダラダラ習慣! 1日3分やめるノート』
 
自分の場合、結局「切羽詰まっていなくて、暇だから」なんだよな~。
めちゃくちゃ忙しいとき、ネット見ないし、あんまり食べないもん。

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238-245:最近読んだ漫画

2023-10-28 20:54:16 | 23 本の感想
いずれもkindle unlimitedにて。
 
 『プライド〈1〉・〈2〉』
 
貧乏生活に転落した元・お嬢様と、
恵まれない環境で生まれ育ちながら才能を見いだされた娘が
歌の世界で(そして恋愛においても?)バチバチにやり合う話。
いいね~。
2巻の時点では、恵まれた立場ゆえの想像力の欠落を抱えながらも
人を蹴落としたりしない元・お嬢様を応援したくなってしまうが、
どう変わっていくのかしら。

 『やまとは恋のまほろば〈1〉』
 
ヒロインが太っていて垢抜けないがゆえに、
男女双方から軽んじられる描写が繰り返し出てくるのが
つらい……。
2巻以降でそうじゃないと判明したらゴメンだが、
そのオシャレな友だち、ヒロインのこと利用してるでしょ……と
悲しくなっちゃう。

『ばらかもん〈1〉・〈2〉』
 
人気作品でメディアミックスもしていたはずだが、
まったく刺さらなかった……。
好きなはずの要素もあったのに、不思議。

 『クールドジ男子〈1〉』
 
主要キャラクターが4人しかいないのに、
名前も覚えられず、1人を除いて見た目の区別がつかないまま
読み終わってしまった……
萌えられなかったせいだろうか……

 『氷属性男子とクールな同僚女子〈1〉』
 
Twitterで読んでいたのだけども、
未読の話が結構あった。
可愛いね。

 『作りたい女と食べたい女 1』
 
「『全部男のため』に回収されるのが、つらい」
という気持ちとか、「わかる~!!」が多い作品だった。
できれば百合方向にはいかず、
仲良しのお友だちでいてほしいのだが、果たして。

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237:園田樹乃『名前のない喫茶店』

2023-10-28 20:35:24 | 23 本の感想
園田樹乃『名前のない喫茶店』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
野良猫に誘われた路地で里香が出会ったのは“名前のない喫茶店”。
職人のような佇まいのマスターが淹れるコーヒーと
チーズスフレの味にすっかり魅了された里香は、
毎週末を喫茶店で過ごすようになる。
だんだんマスターのことが気になっていく里香だったが、
ある日課長にお見合いを勧められて…。
忙しない日常の中の、スローなラブストーリー。
 
****************************************
 
kindle unlimitedの読み上げ機能で流していた本。
 
なんだか不思議な本だったな……
恋愛小説のわりに、紆余曲折なくわりとあっさりくっついて
(双方が大人なのだから、この「話の早さ」はよいと思う)、
付き合ってからも関係に大きな起伏はなく。
ストーリーに必要だから出てきた設定やキャラクターなのだろうと思ったら、
展開上の意味が持たされないまま、終わったりして。
後から『小説家になろう』掲載の作品だとわかって納得。
商業作品として書かれたものではないからなのね。
 
ヒロインの会社の後輩や、客の女子高生の言動が本当に嫌な感じだったし、
「今どきこんな会社あるんか!?」
と思わず奥付を確認してしまった。
2019年刊。
私が知らないだけで、今もこういう会社や、
人前でこんなこと言う人間は存在するのだろうか……。
 
後半の男性視点から書かれたパートは、
えらくページ数多いな……と思ったら、
ヒロイン視点で進んでいた本編をもう一回男性視点で描いているだけだった。
こういうのも、たぶん、普通は短編で処理するところ。
男性サイドから描いても新事実が出てくるわけでもなく、
ひたすら「長いな……」と思っていた。
 
いろいろ気になるところはあったけれど、
不思議とトータルでの印象は悪くない。
主人公とその相手役が常識的な人間だったからかな。
(読み放題で読むと腹が立ちにくい、というのもあるかもしれないが)
 

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229-236:最近読んだ漫画

2023-10-22 20:39:19 | 23 本の感想
磯谷友紀『ながたんと青と-いちかの料理帖-〈1〉~〈3〉』
 
1巻は再読。
巻を重ねるごとに面白くなってきた。
きちんと仕事の失敗、挫折を描いているのがいい。
 

 『ダンジョン飯』
 
結構前に話題になっていたのは知っていたけれど、
手に取らずじまいになっていたマンガ。
はまらなかったけれど、絵が可愛く安定感があってよい。

 
 『ふしぎの国のバード 1巻』
 
イザベラ・バードの漫画があることは知人に聞いていたのだけど、
これか~。
私はバードの著作自体は読んでおらず、
解説本しか読んだことがないのだけど、
ノミとかのぞきの話、しっかり覚えてる。
伊藤がイケメンになってるのは笑ってしまった。
 

安藤ゆき『町田くんの世界 〈1〉~〈2〉』
 
とってもいい。好き!
現実ばなれしていない、地に足のついた優しい世界。
猪原さんにお友だちができてほっとしたよ!
 

 

荒井ママレ『アンサングシンデレラ 病院薬剤師 葵みどり 〈1〉』
 
わたし、瀬野さんみたいなビジュアルの男性に弱いので、序盤からもう好き。
話も面白かった。
豊中さんもとっても好み~。

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228:松宮宏『まぼろしのパン屋』

2023-10-16 20:27:46 | 23 本の感想
松宮宏『まぼろしのパン屋』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
朝から妻に小言を言われ、満員電車の席とり合戦に力を使い果たす高橋は、
どこにでもいるサラリーマン。
しかし会社の開発事業が頓挫して責任者が左遷され、ところてん式に出世。
何が議題かもわからない会議に出席する日々が始まった。
そんなある日、見知らぬ老女にパンをもらったことから人生が動き出し……。
他、神戸の焼肉、姫路おでんなど食べ物をめぐる、
ちょっと不思議な物語三篇。
 
****************************************
 
kindle unlimitedにて。
初めての作家さん。人情ものの短編集。
表題作は意外な展開があってよかった。
他2編は微妙に不快な要素があったうえ、
ちょっと都合が良すぎると感じるところがあったものの、
一貫して人の優しさ、温かさを描いている。
 
【収録作品】
「まぼろしのパン屋」
「ホルモンと薔薇」
「こころの帰る場所」
 

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