金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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131:太宰治 『走れメロス』

2007-12-24 11:05:16 | 07 本の感想
太宰治『走れメロス』(新潮文庫)
★★★★☆

【収録作品】
「ダス・ゲマイネ」
「満願」
「富嶽百景」
「女生徒」
「駆込み訴え」
「走れメロス」
「東京八景」
「帰去来」
「故郷」

「女生徒」を読んでみたくて借りてきたのだけど、
「女生徒」自体はあんまりインパクトがなかったな。
朝起きてから夜眠りにつくまでの女子学生の思考を追った
短編で、ころころと気持ちが移り変わり、
「人間は、立っているときと、坐っているときと、
まるっきり考えることが違って来る」
なんて考えているのはおもしろかったけど。

わたしは太宰の代表作と言われる「人間失格」や
「斜陽」の良さはちっともわからなかったけど、
「富嶽百景」は文句なしに好き。
そして「走れメロス」「駆込み訴え」の文章も好き。
「帰去来」「故郷」は、太宰が10年ぶりに
生家に帰ったときの話で、なんとなく荒い。
解説によるとこの二編に比べ、「津軽」は良いようだから、
次はそっちを読んでみたい。


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コメント
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