金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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307:山内マリコ『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』

2022-12-02 20:54:28 | 22 本の感想
山内マリコ『すべてのことはメッセージ 小説ユーミン』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
1970年代、シンガーソングライターとして
十代でデビューを飾った荒井由実。
のちに日本最大の女性ポップスター、
松任谷由実=ユーミンとなる煌めく才能は
いかにして世に出たか――。
八王子の裕福な呉服店に生まれ、ピアノに触れ、
清元を学び、ミッション系の私立女子校に入学。
グループ・サウンズが一世を風靡するなか、
由実は高度経済成長期の東京を、
好奇心いっぱいに回遊しはじめる。
米軍基地、ジャズ喫茶、ミュージカル『ヘアー』、
伝説のレストラン キャンティetc.……
次々に新しい扉を開けて、才能を開花させていく。
少女・荒井由実のデビューまでの軌跡を
ノンフィクション・ノベルとして描き出す。
名曲「ひこうき雲」が生まれるまでーー
 
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先輩から借りた本。
「昭和が懐かしい」と言って貸してもらったのだけど、
わたしは昭和は最後の10年しか体験しておらず、
しかも子どもだったので、
本当にちゃんと記憶があるの、5年分くらい。
ここに描かれた音楽シーンも、
もはやそのかすかな残滓しか感じ取れなかった世代なんだよね。
沢田研二も、ムッシュかまやつも、全盛期を知らないものだから、
「なんでこのおじさんたちが
 大人たちにキャーキャー言われてるんだろう……」
とずーっと思ってた!
 
自分が生まれる前の日本、日本の音楽シーンってこんなふうだったのだなあ。
ユーミンはものごころついたときから普通にいたので、
意識したことがなかったのだけども、
彼女の何が画期的だったのか、これを読んで初めてわかった。
 
小説としておもしろいかといったら疑問で、
「このエピソード、いる??」
と思うことがいっぱいなのだけども、
ユーミンファンはもちろん、この時代の音楽を愛していた人たちは
楽しめるんじゃないかな。
 
作者の山内マリコさん、わたしとほぼ同世代なのだな。
 

コメント
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