金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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319:アンソロジー『女城主 戦国時代小説傑作選』

2022-12-28 20:18:57 | 22 本の感想
アンソロジー『女城主 戦国時代小説傑作選』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
2017年、NHK大河ドラマのヒロインは井伊直虎!

戦国時代、男の名で家督を継ぎ、
井伊家を滅亡の危機から救った女城主・井伊直虎のほか、
民を愛し、城を守った姫君たちの気高くも美しい姿を描いた傑作短編集。
義父・真田昌幸に愛された月姫の決断(井上靖「本多忠勝の女」)、
忍城籠城に際し、領民とともに濠を掘った女城主(山本周五郎「笄堀」)、
夫・立花宗茂への葛藤を抱えながらも凛と生きた
誾千代の生涯(滝口康彦「立花誾千代」)など、
珠玉の六編を収録。
 
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半分は初めて名を見た作家さんだったのだけれども、
井上靖、山本周五郎、池波正太郎という
レジェンド作家の名が並んでいるだけで、
読む前から安心感がある。
「立花誾千代」だけはどうにもすっきりせず、
小説としての落ちをつけてほしいと思うのだけども、
他は安定しておもしろかった。
「本多忠勝の女」のヒロインのたおやかで透明感を持ちながらも
強い姿が印象的。
池波正太郎の作品は、ネットで調べても、
元ネタが「これかな?」程度にしかわからず、
どこまでがオリジナルなのか不明だけども、
とてもよかった。
 
【収録作品】
 
井上靖「本多忠勝の女」
岩井三四二「母の覚悟」
植松三十里「虎目の女城主」
滝口康彦「立花誾千代」
山本周五郎「笄堀」
池波正太郎「夫婦の城」
 

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318:高山なおみ『高山なおみのはなべろ読書記』

2022-12-28 20:15:57 | 22 本の感想
高山なおみ『高山なおみのはなべろ読書記』
★★★☆☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
料理家高山なおみが、鼻とベロで味わった本の話と、
そこから生まれた料理の物語。
全24話レシピつき!
 
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読んだことのある本は少なかったけれど、
エッセイとして楽しんだ。
高山さん、感受性豊かで、
感じたことを文章で表すのも上手な人。
特に情景描写でそれを感じる。
 
下ネタや不潔に思える要素がたまにあって、
「それは書かないでほしかった……」と思うんだけども、
書くかどうかは著者の勝手であって、
読者が要求することではない。
マイナスに思えること以上にプラスがあれば読むし、
そうでないのなら読まなければいいだけのこと。

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