金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

208:永井路子・杉本苑子『ごめんあそばせ 独断日本史』

2023-09-10 23:14:24 | 23 本の感想
永井路子・杉本苑子『ごめんあそばせ 独断日本史』
★★★★☆
 
【Amazonの内容紹介】
 
奈良時代の律令制度もある意味“押しつけ憲法”/
公平な勤務評定があった鎌倉武士団/
定家は出世亡者/
清盛と田中角栄の日中国交回復/
貞奴と一葉は女性史の表と裏――
古代から明治へ、小説家としての立場で自由闊達に語り合い、
埋もれた歴史の事実を掘り起こす。
おもしろさ抜群の日本史。
 
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女性作家2人の軽妙なトークが楽しい。
kindleの読み上げ機能で家事をしながら聞いていたのだけど、
それで十分話がわかる軽やかさ。
 
古い本なので、やはり研究も今ほど進んでいなかったのか、
あるエピソードについては「作り話」と一蹴する一方で、
今では「作り話」とみなされているものを
根拠として取り上げたりもしている。
永井先生、北条政子のエピソードについて、以前どこかで、
「作り話だったのに、知らずに採用しちゃった!」
みたいなこと書いてたから、
この本が出た時点では史実扱いだったのかな。
 
両先生ともに、しっかり調べて作品を描いているだけあって、
広い視野を持って日本の政治や社会を捉えているのがわかる。
特に天皇については、
「こんなこと言っちゃって、大丈夫??」
と思うような部分もあったけれど。
 
あと、北条泰時について、永井先生が
「あまり面白い人物じゃないから……」
と一言で流してしまったところ、
笑ってしまった。

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207:河村恵利『時代ロマンシリーズ 5 夢の浮橋』

2023-09-10 23:02:53 | 23 本の感想
河村恵利『時代ロマンシリーズ 5 夢の浮橋』
★★★☆☆3.5
 
【Amazonの内容紹介】
 
この世とあの世の堺には橋が架かっていて、橋姫が住むというが…。
珠玉歴史ラブロマン集!!
 
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河村先生、本当に茶々のこと好きなんだね……
 
多くがそれぞれにパラレルワールド的に
存在している物語だと理解しているけれど、
ここまで茶々に恋する男の話が多いとさすがに食傷気味。
でも、気持ちはわかる。
史実の彼女からして、
 
「絶世の美女と言われたお市の娘で、信長の姪。
 唯一の秀吉の跡取りを産み、三回の落城を経験して、
 妹の嫁ぎ先によって滅ぼされた」
 
と、三姉妹の分かれた命運みたいなものも含めて、
設定とエピソードが盛り盛り。
題材として非常に魅力的なのだ。
 
このシリーズ、秀吉の描き方が好意的なのが特徴なのだけども、
さすがに秀次がらみでは好意的な解釈は難しいね……。
茶々の魔性の描き方は「いかにも」ではなくてとても好き。
 
更科姫、オリジナルの味付けなのかと思ったら、
歌舞伎が元ネタなのか~! 教養~!!
 
【収録作品】
 
「夢の浮橋」現代 宇治の橋姫
「帷子の舞」森蘭丸(成利)と茶々
「異聞 紅葉狩」森長可と更科姫
「地獄ヶ淵」豊臣秀次と茶々
「宵待行列」豊臣秀吉と茶々
 

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203-206:最近読んだ本(記録だけ)

2023-09-10 22:33:31 | 23 本の感想
いしかわゆき『書く習慣』

 

『全国 名水めぐり』

 桑原奈津子『かわいいもの甘いもの』

 『ホテルクラシカル猫番館 横浜山手のパン職人 ホテルクラシカル猫番館  横浜山手のパン職人』

 

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