
2018年の映画④:『グレイテスト・ショーマン』(マイケル・グレイシー監督)
★★★★☆
【シネマトゥデイの内容紹介】
P・T・バーナム(ヒュー・ジャックマン)は
妻(ミシェル・ウィリアムズ)と娘たちを幸せにすることを願い、
これまでにないゴージャスなショーを作ろうと考える。
イギリスから奇跡の声を持つオペラ歌手
ジェニー・リンド(レベッカ・ファーガソン)を連れて
アメリカに戻った彼は、各地でショーを開催し、大成功を収めるが……。
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映画館にて。
いやー、もうね。
「成りあがり」に「失敗」に「再生」、「家族愛」に「友情」の獲得、と
あんまりにもお手本のように万人受けの作りになっていて癪なんだけど、
良かったよ……二回くらい涙ぐんでしまったわ
オープニングのわくわく感はすばらしかったし、
どうしてそうなってしまったかという登場人物の動機づけが
きちんとされているのね。
貧しくて上流階級の人間からひどい扱いを受けた少年期や、
成功しても「成りあがり」としか扱われない、ということが
きちんと描かれているので、
すでに名声を得て上流階級に認められたジェニーや
彼女がもたらすものに惹かれてやまないのが理解できる。
上流階級に認められはじめると、
サーカスの仲間たちを側から遠ざけようとするのも
自然な流れ。
上流階級の生活を捨てて自分のもとへやってきた妻と
娘たちのために……というのが当初の目的だったはずなのに、
回りが見えなくなって道を踏み外しそうになってしまうところ、
ツキが落ちてたたみかけるように不幸が重なるところで
観客をハラハラさせることにも成功していて、
うまい作りであった。
このバーナムって、「バーナム効果」の由来だったのね……。