学生時代、T州会病院系の理事長 T先生の講演を聴いたことがある。かなり苦労されて医者になり病院を建ててきた経緯があったようだ。そのときでもかなりの資金繰りがつかず本当に死のうと思ったと述べていた。ビルの屋上に行ってフェンスを越えて、あと半歩すすめば落ちるというところに何回もいったらしい。その時の彼の思考内容は「悲しくも、嬉しくも、つらくも、楽しくもなく、まったくの真っ白な状態」だったそうだ。その瞬間というのは感情がまったく動いていない状態であるという話は興味深かった。現代でのリストカットとは随分違うようだ。