吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

200錠で致死量? その6

2016年07月07日 05時57分44秒 | 日記
 古くは明治時代に旧制一高の藤村某が「曰く不可解」の辞世の句を残し華厳の滝に入水自殺した。
 また昭和の時代では女性アイドルタレントが、その絶頂期にビルから飛び降りて亡くなった。
 そしてどちらの時代にもこれに追随する後追い自殺が横行した。まさに横行という言葉がぴったりである。
 時に自殺とは人間が自分の意思で選択できる唯一崇高な行為などと美化されることもある。
 しかし観念的にかつ文学的に美化されたとしても、今の世の中では社会通念的および医療経済的には自殺は公序良俗に反するものと位置づけられている。

 とにかく人に迷惑をかけてほしくない。狂言自殺、あるいは致死量にも満たない眠剤服用などで医療機関に搬入されることこそみっともないのである。自分が子供の頃は、病院とは本当に助かりたい人だけが来るものだと思っていたのであるが・・。