吉田クリニック 院長のドタバタ日記

日頃の診療にまつわることや、お知らせ、そして世の中の出来事について思うところ書いています。診療日には毎日更新しています。

これはアウトでしょう その3

2017年10月13日 06時40分34秒 | 日記
 でも「ドラポン」は十分想定内の合併症である。対処法は明確であり、麻酔がきれて自力で呼吸ができるようになるまで「人工呼吸」さえすればいいのである。それをしなければ呼吸停止のまま放置されたことになり早晩心臓も停止する。これを行うには人工呼吸のできる器材をつねに傍らに準備して、またつねに患者の呼吸が止まっていないかどうか観察していることが当然の業務になる。

 患者の呼吸が止まるということは怖いことであるが、止まることを想定し止まりそうかどうかをきちんと継続的に観察し、そして時機を逸せず人工呼吸を始めればいいのである。

 患者は「息ができない」と言っていたらしい。この時点で呼吸管理しなかったのは医療側はアウトである。こんな処置の流れは手術室では当たり前のこと。(たぶん)安易に、無痛分娩と称して硬膜外麻酔を行うという風潮が「産科業界」にあるのだろう。

これはアウトでしょう その2

2017年10月12日 06時43分07秒 | 日記
 なんともまた痛ましい事故である。この無痛分娩とは、何のことはない硬膜外腔にカテーテル(細い管)を入れてそこから持続的に麻酔薬を注入し下腹部を分節的(部分的)に麻酔を効かせるものである。

 手術室で開腹手術などの場合に用いられる麻酔法の一つである。これはもう何十年以上も前から行われている確立された麻酔法であり、すでに起こりうる合併症や頻度や対処法なども確立されている。
 常に起こりうる合併症とはカテーテルが硬膜外ではなくクモ膜下腔に迷入しそこに局所麻酔薬を注射すると、いわゆる脊髄麻酔になるのである。硬膜を越えてくも膜に穿刺針が入ってしまうことを通称「ドラポン」と呼んでいるくらいありふれた合併症である。

 もっとも脊髄麻酔もよくやられる麻酔法であるが、これは最初からクモ膜下腔に麻酔薬を注入する。ただし硬膜外麻酔では脊髄麻酔(クモ膜下腔への麻酔)よりも注入する麻酔薬の量がはるかに多いので、麻酔の効き目が強く呼吸筋も麻痺してしまうため呼吸停止が起こるのである。

これはアウトでしょう その1

2017年10月11日 06時44分13秒 | 日記

 以下ネットより
----------------------------------
 大阪府和泉市の産婦人科医院「老木(おいき)レディスクリニック」で1月、麻酔で痛みを和らげる「無痛分娩(ぶんべん)」で出産した長村千恵(ながむら・ちえ)さん=当時(31)=が死亡した問題で、和泉署は6日午前、適切な処置を怠ったとして業務上過失致死の疑いで、院長の老木正彰(おいき・まさあき)医師(59)を書類送検した。無痛分娩を巡っては、京都府京田辺市や神戸市西区の医院などで、誤った処置により母子が障害を負ったり、亡くなったりする事故が相次いで発覚。

 日本産婦人科医会によると、2010年以降で妊婦14人が死亡し、厚生労働省が実態把握を進めている。医師の刑事責任が問われるのは異例。
 書類送検容疑は今年1月10日、長村さんの脊髄近くの「硬膜外腔(くう)」へ局所麻酔を実施。誤って管を奥まで刺し、麻酔が効き過ぎて呼吸不全で意識不明になったのに、人工呼吸などを適切に実施せず、同20日に低酸素脳症で死亡させた疑い。
 子どもは帝王切開で無事に生まれた。和泉署によると、老木医師は適切な人工呼吸を怠ったことはおおむね認め、「容体の変化の速さに対応が追いつかなかった」と話している。処置中は老木医師や看護師らが交代で容体を観察。麻酔の投与後に長村さんが呼吸困難を訴えたが、老木医師は定期的な血圧測定など麻酔の効き具合の確認を十分にしていなかったという。
 書類送検されたことについて、老木医師は6日の取材に「コメントできない」としている。
-------------------------------
(以上、ネットニュースより)

地震

2017年10月10日 06時10分13秒 | 日記

 10月6日夜、寝ていたら地震があった。
 少し長かったようであるが、とにかく眠かったのでおさまったらまた寝入ってしまった。

 最近、地震がなかったので少し安心していたかもしれないが、いつ直下型に見舞われるかもしれない。しかもその確率は高いのだといわれている。

 天災は、どうしたってこれはしょうがないのであるが、少なくともそれに対して備えをしておかなければならない。
 なんとなく漠然と、水、食料は・・・と当座の分はあるのだが、とにかく漠然とした備えだけなのできちんと細かいところまで準備が必要であろう。

 この都会のインフラの中での生活に馴れているので、いざという時にsurviveしていけるか、「地震」だけに「自信」がない。
 ・・・なんて昭和のオヤジギャグを言ってる場合ではないのだが。

なんだか政情不安 その2

2017年10月07日 06時40分29秒 | 日記
 でも彼ら(音喜多、上田両都議)は「衆院選出馬の打診は党のほうからあったが都政に専念するということでお断りした」と言っている。都民ファーストの会からのコメントとは異なっているのである。

 小池さんの都知事選の時であるが、彼らは小池さんの応援を開票の前から表明しており、ある意味、小池さんがもしあの時都知事選で負けていたら彼らの都議会における立場は悪くなっていたろうにと思う。

 リスクを顧みず小池さんを応援してくれた所謂「ファーストペンギン」である。そのような表現を小池さんもしていた。

 てっきり彼らは現在会の幹部なのかと思ったらそうではないらしい。このような彼らを重用せず、ないがしろにしてしまった小池さんには義理も人情も感じない。

 政治の世界は情に流されてはならないといったらそれまでだが、都民の目にも「小池さんって結構冷徹な人だな」と映ったはずである。
 換言すればお世話になった人には礼を尽くすという日本人の美徳的観念は(もちろん政治の世界にはなじまないのかもしれないのだろうが)、でもよい子のお手本となるべく為政者の美しい姿とは思えない。

 この人を信じても音喜多、上田両都議のように、いずれ裏切られるかもしれないと思ったら希望の党には投票したくなくなるだろう。

 これからの衆院選・・・これでも小池さんを応援する人がいるのかと思うとなんだか不思議なのである。

なんだか政情不安 その1

2017年10月06日 06時04分35秒 | 日記
 小池さんが昨年、都知事選に立候補した時、その強烈な逆風の中で、最初に応援を買ってでた音喜多都議と上田都議が都民ファーストの会を退会するとのこと。
 
 彼らは都知事初登庁の時も他の議員がほとんどいない中で玄関で出迎え歓迎した位である。それくらい小池さんに全幅の信頼と期待を寄せていたことは想像にかたくない。

 しかしながら僅か1年でその信頼は不信に変わったようである。その理由は都民ファーストの会の中では結構言論統制がしかれ、また議論の場がなかったこと等が挙げられている。
 また彼らの知らないうちに会の代表が決められており、かなり専制君主的な雰囲気だったようである。

 彼らが退会するにあたって会の幹部(3人いるそうだが誰だか顔が見えない)から「彼らは希望の党からの衆院選公認が得られなかったので(腹いせに)退会するのだ」とコメントがあったらしい。
 何が本当なのかわからないが、リスクを冒してまでして都知事選の前から小池さんを応援していた彼らである。
 どちらかと言えば彼らの方に真実がありそうである。

 最近若狭さんも何だかないがしろにされているような印象であるが、小池さんって結構冷たい人かも?

開院記念日

2017年10月05日 06時12分05秒 | 日記

 昨日10月4日は父から診療所を引き継いで満10年の開院記念日でした。

 10年なんとかやってきましたが、まだまだ自分の至らなさ、浅学菲才のため患者さんにいい医療が提供できていないんじゃないかとしきりと反省しております。

 今後とも最高の・・とは言いませんが、最適で良質な医療を心がけますのでよろしくお願いいたします。

街角あるある その5

2017年10月04日 06時49分11秒 | 日記

●ようやく対向者とすれ違うことができる狭い都区内の歩道をジョギングしていて、イラッとするもの


「後ろからベルを鳴らして『どけといわんばかり』の自転車」 

 自転車の歩道走行は「やむを得ない時」のみ可というのがルール。
 自転車は「軽車両」なので車道走行が原則。歩道を走行する場合は歩行者優先で最徐行のはず


驚いたこと

2017年10月03日 06時49分24秒 | 日記
 昨日の情報番組をみて驚いたことがある。
 都知事の小池さんが昨日の時点では、まだ衆院選に立候補するとも確実にしないとも明確に態度を表わしていないものの、なんだか、まだ出馬に含みをもたせるような言動なのである。

 民進党解体をみれば、選挙とは理念ではなく人気と金であることはわかる。そしてもし小池さんが勝てると目途がついたなら小池さんは(本音として)衆院選に出馬したいのもわかるのである。

 世論調査をいくつかみたが「小池さんが衆院選に出ることをどう思うか」というアンケートでは出るべきではないという意見が約8割であった。
 確かに都知事就任して1年少しで辞任したなら、ひっかきまわして決着のついてない築地問題はどうするの? オリンピック問題どうするの?という当たり前の疑問がある。これは、小学生もわかる「無責任」なのである。
 裏ではいろいろ黒い駆け引きも必要であるのは当然であるが、表の顔は「よいこのお手本」たるべき為政者なのである。

 このあからさまな無責任がよくないことは自明の理である。
 約8割が「けしからん」というのは理解できる。

 しかしながら、このあからさまな無責任をもってしても約2割近くの人が「衆院選に出るべき」と答えていることである。これにはおどろいた。
 都民に対する裏切り行為を積極的に応援している人達が「いる」ということに驚いている。

 小池さんがやることは何でも盲目的に応援してしまう人がいるんだということなのである。とにかく約2割・・、これにはおどろいたのである。