今年の優勝候補の大本命は、学生No.1の村山謙太を要する選手層の厚い駒澤大とか。そこに昨年優勝の東洋大、66年ぶりの優勝を目指す明治大、近年躍進が続く青山学院大がどう絡むかという展開らしいです。
1区では、中盤までは大きな集団。東洋大・田口が何度か仕掛けて少しづつ集団がばらけ、明治大・横手の仕掛けで本命の四人に絞られました。その後、一旦駒澤大・中村が遅れたものの、再びつくと、最後の1kmで逆にスパート、青学大・久保田を振り切り、大本命の駒澤大がトップでエース村山謙太につなぐ磐石の展開。1区で少しでも駒澤を突き放したかった3校にとっては大誤算でした。
2区では駒澤大・村山謙太が最大のスターですが、東洋大の3年服部勇馬も1年から出ている実力者で、スタート早々に12秒を詰め追い付きます。後ろの方で村山の双子の弟紘太がごぼう抜きを演じる中、二人の併走が続きます。服部はポーカーフェイス、村山謙太は元々の負けん気の強い顔。権太坂の下りから村山謙太がペースアップし、服部を引き離すが、下り坂が終わった19kmで服部が再び追い付き、逆に抜き去り、村山を引き離す、抜きつ抜かれつの展開。しかし、服部の表情も苦しそうに歪み、差はそれ以上広がらず、むしろ、3位の青学大・一色の姿が大きくなる。中継所前の坂で足取りが重い中での行き詰まるデッドヒート。服部が襷を渡すものの、僅か2秒差で、駒澤大、青学大が中継所に飛び込む。城西大・村山紘太も8人のごぼう抜きを演じたものの、区間賞は僅差で服部勇馬。東洋大はトップに立ったものの、まだまだ僅差で駒澤大優位の展開。
3区では東洋大・上村、駒澤大・中谷が併走、少し遅れて青学大・渡辺が続く。しかし、明治大・有村が追い付いてきて、青学大をかわし前を追う。しかし、8km過ぎで駒澤大・中谷が前へ出て独走。明治大は東洋大に並びかわすが、中谷との差は縮まらない。そして、東洋大は青学大にもかわされる大誤算。駒澤大・中谷はそのままゴール。17秒遅れて明治大。約50秒遅れて青学大、東洋大。区間賞も駒澤大・中谷が明治大・有村を1秒抑えて獲得。大本命駒澤大は盤石の展開。
続く4区もつなぎの区間になるので、あまり強いランナーはエントリーされません。下級生も多いです。レースとしては、数々のドラマが生まれる山登りの前に、嵐の前の静けさのような展開。しかし、記録的には、駒澤大の1年工藤が区間新を更新すれば、2位に上がった青学大の1年田村が再び区間新を更新するという意外な展開。しかし、駒澤大はますます盤石。
そして、クライマックスの5区。5区といえば、山の神柏原竜二の異次元の走りが思い出されますが(「東洋大の底力!」)、函嶺洞門の廃止に伴うコース変更で、柏原の記録は参考記録になります。「今後区間新を出しても柏原の記録を抜くまで、参考扱いされそうだな」なんて思っていたら、坂に入り、青学大の43kgしかない神野大地が猛然と追い上げ、10km過ぎで駒澤大・馬場を抜き去りました。やはり山登りは何かが起きます。しかも、参考記録の柏原の記録を上回るペース!その後、下りに入っても全くペースは衰えず、神野のタイムは1時間16分15秒と、柏原の記録1時間16分39秒を正真正銘の参考記録に追いやりました。そして、青山学院大学は、往路初優勝です。
そして、下りに入ると、明治大・文元が猛然とスパートし、駒澤大を抜き去りました。抜かれた駒澤大・馬場は低体温症にでもなったのか、残り1kmで立ち止まり手をつく、まさかの大ブレーキ。再びゆっくり走り出したものの、最後は東洋大にも抜かれ、ゴール前の最後の交差点を曲がってもヨロヨロと何度か立ち止まりながらゴールし、同時に崩れ落ちました。4区までは優勝間違いなしの磐石の展開でしたが、やはり山は何が起こるか分かりません。
トップの青学大と64年ぶりに2位につけた明治大までが4分59秒差。3位東洋大とは6分49秒差、優勝大本命だった駒澤大とは7分25秒差です。
もちろん何が起こるかわかりませんが、2位と5分近い差は、ものすごいアドバンテージです。復路のメンバーや各校の戦略はよく知りませんが、青学大が優位に立ったのは間違いないでしょうね。そして、選手層が厚く、優勝候補の大本命だった駒澤はさすがに厳しそうですが、箱根駅伝は何が起こるか分かりません。明日が楽しみです(が、残念ながら、午前中はちょっと仕事があって見られません。残念)。
今日のジョグ
浅川沿いを16号まで走り、今度は城山川をさかのぼり、工学院に向かう楢原の道に出て、秋川街道、市役所通り、また浅川沿いともどりました。
11.8km 1時間11分10秒