ひげ爺のお産・子育てご意見番

子どもは育つ力を持って生まれてきますが
親に子育てする力が減っています。
親育て支援の中で感じたことを書いています。

一ヶ月の訪問は幸せ!!

2008年08月15日 | 大切な産後の1週間
今日は、先月、自宅でお産をしたお母さんと赤ちゃんを訪ねてきました。
生後1ヶ月になりますが、とてもいい顔をしていました。
徳を持って生まれてきた赤ちゃんです。
お母さんも第2子で、第一子の時とは、扱いがまったく違うと、おばあちゃん(実母で、とっても若いです)が言っていました。
 その大きな要因は、第一子のお産をした産院のお産と産褥期の考え方が、子育てを難しいものにしているのだと思います。
妊婦が主体的に産むのではなく「病院が産ませる」という考え方では、お産がゴールになってしまいます。
それに追い打ちをかけて、早期の母子分離を、新生児室で行い3時間おきの授乳。
これが母子の愛着を阻害し、子育て力と母性の成熟を阻害します。

「母子別室」
産後の一週間を、「デラックスホテル並みの豪華施設でフランス料理を食べ、赤ちゃんはベビー室に預け、母親はエステで一生の思いで作り」と言うようなみせかけのきらびやかさと、安楽さが持てはやされています。そこには産後の一週間が母と子に絆つくりに必要な母性を育み時です。さらには母乳の確保にとって特異的な鋭敏期とも言える大事な一週間であることを忘れて、自分の生活を満足するという人もいます。
医療者もお産の疲れを癒すために、ということで推奨しているのも事実です。マタニティ雑誌はそのような病院を推奨しています。これらのお産を「ブランド出産」と言う人もいます。

別室制の施設で教えられた赤ちゃんの扱いを、最良の育児法であるかのように錯覚して、帰宅後もそのやり方をまねて育児するしかないのが実情です。その結果、育児不安を欠けてしまいます。赤ちゃんの扱いと母乳哺育による母性が完成されないからです。
母と子の絆がつくられないと「可愛いはずなのに愛せない」と悩む母親になってしまいます。

お母さんと同じ部屋で産後を過ごす「母子同室」では、
出生直後から母と子を同室にする事により、赤ちゃんから発せられる様々なメッセージを感じることができます。泣き声やその視線に対して、母親はすばやく反応し、授乳し、、オムツを替えてやり、話し掛け、そして抱っこを行います。するとそれに対して赤ちゃんは、早期から養育者である母親が自分に関心を向けているかどうかを敏感に感じながら発育するといわれてます。母親からの働きかけに対して、赤ちゃんも反応し、お互いに密接で深いコミュニケーションが育まれます。
この母子相互作用により赤ちゃんには母親に対する愛着が育ち、母親の母性はより豊かになります。母と子の心理的一体感が育まれると共に、親子の絆もまた強いものに育っていきます。

「最初の一週間」こそ育児体験を持たない、核家族化する今日の妊婦さんにとっては、育児実習のゴールデンタイムでもあるわけですが、この人生の始まりにおける一瞬の手抜き、うっかりした瞬時の息抜きが、一生の悔いになります。

多くの赤ちゃんは天国のような胎内生活を経験し、産道ではこれまで経験したことのない痛みや苦痛の試練を経て、新しい生活が始まります。それまでの暖かく宇宙遊泳のような楽しい世界と比べて、この未知の世界は騒がしく、まぶしく、寒く、そして重力のある、不自由な世界です。

赤ちゃんにとっては、胎内の天国から「地獄の苦しみ」を受けるのです。
寂しくて、寂しくて、お母さんを呼んでも誰も来てくれません。
赤ちゃんはストレスを抱えます。

自宅のお産では、いつもお母さんが側にいてくれます。
安心感から、泣くことも少なく、落ち着いています。
この裏には、お母さんの心の安定やゆとりがあります。
それが子守歌のように、心地よいのです。

第一子の4歳の子を、心配していたのですが、安定しているようでした。
自宅で産んだ後、1週間後から姑さんの家に行ったのですが、この間に、心のバランスを崩したのと、我慢をしてストレスがたまったのでしょうね。
「おねしょ」をするようになったとのことです。
自宅に帰ったら無くなったとのことです。
心に不安があるとおねしょをするようになります。
このときに叱らず、そっとしてあげましょう。
落ち着いて、おねしょをしなくなったら思いっきり誉めてあげましょう。

それにしても、素晴らしい赤ちゃんとお母さん、お兄ちゃん、おばあちゃんの笑顔を見ることが出来て幸せでした。
とてもうれしかったです。
おばあちゃんが側でみているだけで、お母さんは安心して子育てに専念できます。おばあちゃんの笑顔と家族を見守る優しいまなざしがとても美しかったです。感動しました。

みんなの笑顔が、この活動をしていて、一番うれしい「お布施」です。
感謝
この子たちの21年後を頭に描きました。



コメント
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