鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

Vol.152『言葉で直接明示されてまた哀れむ』(11章)

2006年06月06日 | ヨハネ伝解読
      

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=聖句=
 「しかし彼らのある者たちは言った。『あの盲人の目を開いたこの人でも、ラザロを死なせないようには出来なかったのか』 イエスはまた激しく心を動かし墓に入られた」
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 イエスが心を動かされた第三回目は、こういう場面においてでしたね。ある人々が「盲人の目を開いたこの方なのに、ラザロを死なせないように出来なかったのか」と言ったときです。

 これがイエスの心を動かしたのはどうしてか。結論から先に言えば、ここでは人間は、イエスが死人を生き返らせる存在であることを、知らないことを「言葉でもって明白に表明している」からだと春平太は思います。

 「(お別れに死に顔を)来て見てやって下さい」という人々の言葉にも、そういうニュアンスは込められていました。

 それは言外の言でしたが、今度は、別の人間が死に打ち勝つ力を知らないことを「もっと直接的で明白に」表明してしまいました。イエスは改めて再び、哀れを感じざるを得なかったのではないでしょうか。


        


 またあるいはこの時には、こういう状況に人間を落とし込んだ悪魔に対して、激しい憤りをも抱いたのかも知れません。そして「今すぐ死に打ち勝つ力を示そう」と決意したのではないでしょうか。

 イエスには、まだ、彼を信頼する人々にわからせておかねばならないことが、たくさん残っていました。そして、それらを余すところなく教えるべきクライマックスは、ラザロを生き返らすことでもって、幕を開かんとしておりました。


コメント
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