鹿島春平太チャーチ

「唯一の真の神である創造主と御子イエスキリスト」この言葉を“知っていれば”「天国での永生」は保証です。

アブラハムを選んで「受け皿」を造り、モーセに自分を文字にさせる

2007年01月11日 | “エホバ”の奥義
~~ 外生的な神概念は、外から言葉で与えられて人の心に生じるもの、と前回申しました。

                    

<文字で知れるようになるのは今から3500年前>

 旧約聖書では、その神、すなわち万物の創造主は冒頭から出てきます。世界がこの創造主によって造られる場面から聖書は始まるのですから。

 この時点は、聖書ではいまから何億年前か何兆年前か、とにかく気の遠くなるような昔のこととなります。だがこの時点では、聖書という書物は存在しません。

 この考えを人が(といってもイスラエルの民だけに対してですが)文字で知ることが出来るようになったのは、モーセがモーセ五書(旧約聖書の最初の5つの書物)を記したときからです。それはイエスがこの世に現れる1500年前ですので、現在の我々からすると約3500年前、となりますね。

 このとき、創造主は人間(イスラエルの民)に対して文字でもって自分の神概念を紹介することを始める。そんなに旧いことではないんですね。


                    
<交信能力ある人間だけにする>


 ただし、聖書によれば、そこに至るまでの助走段階があります。まず、創主は天地を創造し人間を造ります。その上で、今から6000年前にこれと同じ形のアダムという人の身体を造り、彼に創主と交信できる霊を入れます。

 聖書によればこのアダムは、創造主を実感認知できておりました。だが、イブが悪魔にだまされて罪を犯しアダムも彼女と運命をともにすることになって、創主への実感が薄くなりました。

 (創造主が人間に自分の概念を実感を伴う状態で認知させようとする仕事がここから始まります)


 アダムの子孫もアダムと同じ状態です。だが彼らはおまけに、創主と交信できない霊をもった人間の娘が美しいのに魅了されて雑婚してしまいます。そしてハイブリッド人間を増やしていきます。そこで創主は、ハイブリッドでない純粋人間であるノアの家族だけをのこして、後は大洪水で絶滅させてしまいます。

(ああ、人間に自分を認知させるためにこんな仕事をもせねばならないとは、創主様も大変だなあ。)

                    

<確かな受け皿を作る>


(だが創主がすべきお仕事はまだまだあります)

 ノアから再び始まった人間の中に、創主の声への霊感の豊かな人間がいます。アダムより2000年後、イエスより2000年前にでたアブラハムです。このアブラハムを選んで、創主はその子孫を一民族とし、この民族を受け皿としてメッセージを与えていきます。

 (こういう風に、まずは霊感の豊かな人間の子孫に限定的に創造主の概念を紹介しているのには注目すべきでしょう。最初から全人類にメッセージを与えても、それは受け手の中で希薄化し風化していってしまうんでしょうね。それほど人類の意識に創造主というイメージを定着させるのは難しい仕事ということです)

                    

<イメージを文字に定着させる>

 そしてアブラハムより約500年後に、この民族の中に生まれたモーセを創主は選びます。彼にメッセージを与え続けてイスラエルの民を指導させ、なおかつ彼の霊感に創世以来のことを伝えて、記録に残させます。それがモーセ五書であって、この書物に始めて創造主の概念が文字として記録されることになります。

 ですから、アダムが造られるのはイエスより4000年前であっても、一つの民族という多数の人間に、創造主の概念が文字で伝えられる始めるのは、イエスの出現よりわずか1500年前だったことになる。

 あるいはこうもいえるでしょう。イエスが出現する前の1500年間をかけて、創主は創造主の概念をイスラエルの民という限定された人間たちに、紹介し続けた、と。文字というのは誰にも読めるものですし、いったん文書(当時は巻物でした)にすると以後常時人々はこれにアクセスできます。こうして結果的に創造主の概念を受け皿の民族の人々に紹介し続けることになったわけです。

(続きます)

                    


コメント
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