Sightsong

自縄自縛日記

近藤等則+パウル・ローフェンス+ポール・リットン『死は永遠の親友 / Death Is Our Eternal Friend』

2020-03-28 09:53:54 | アヴァンギャルド・ジャズ

近藤等則+パウル・ローフェンス+ポール・リットン『死は永遠の親友 / Death Is Our Eternal Friend』(DIW、1982年)を聴く。

Toshinori Kondo 近藤等則 (tp)
Paul Lovens (ds, cymbal)
Paul Lytton (perc, electronics)

82年の大阪と盛岡におけるライヴ録音。よくまあこの奇妙なドラマーふたりとツアーをしたものだ。

躁状態となって祝いの花火も地獄の業火も見せ続けるのは近藤等則の個性だけれど、そのふたりもまた個性爆発。ポール・リットンはドライで内臓にずんと来る良い音を出すだけでなく、何やらエレクトロニクスで遊びまくってもいる。またパウル・ローフェンスはともかくも続け、聴く者が次を想像する前に別の音を仕掛けてくる。この盛り上がりの力といったら凄いものがある。

●近藤等則
ブロッツ&サブ@新宿ピットイン(2015年)
本田珠也SESSION@新宿ピットイン(2014年)
トリスタン・ホンジンガー『From the Broken World』、『Sketches of Probability』(1991、1996年)
浅川マキ『Stranger's Touch』(1989年)
浅川マキ『幻の男たち』 1984年の映像(1984年)
浅川マキ『スキャンダル京大西部講堂1982』(1982年)
近藤等則+ジョン・ラッセル+ロジャー・ターナー『Artless Sky』(1979年)
浅川マキ『灯ともし頃』(1975年)

●ポール・リットン
シュリッペンバッハ・トリオ+高瀬アキ「冬の旅:日本編」@座・高円寺(2018年)
ガイ+クリスペル+リットン『Deep Memory』(2015年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ジョン・ブッチャー+ポール・リットン『Nachitigall』(2013年)
ネイト・ウーリー『Seven Storey Mountain III and IV』(2011、13年)
『Groups in Front of People』の2枚(1978、79年)

●パウル・ローフェンス 
アレクサンダー・フォン・シュリッペンバッハ『ライヴ・イン・ベルリン』(2008年)
シュリッペンバッハ・トリオ『Gold is Where You Find It』(2008年)
パウル・ローフェンス+パウル・フブヴェーバー+ジョン・エドワーズ『PAPAJO』(2002年)
高瀬アキ『St. Louis Blues』(2001年)
『News from the Shed 1989』(1989年)
シュリッペンバッハ・トリオ『Detto Fra Di Noi / Live in Pisa 1981』(1981年)
『Groups in Front of People』の2枚(1978、79年)
シュリッペンバッハ・トリオ『First Recordings』(1972年) 


Zero Years Kid@渋谷Bar Subterraneans

2020-03-28 09:00:48 | アヴァンギャルド・ジャズ

渋谷のBar Subterraneans(2020/3/27)。

Joachim Badenhorst (vo, cl, bcl, effect)

去年、自分のヴォーカルも入れたプロジェクトをやるんだよと聞かされて意外さに驚き、その後、Youtubeで音源を聴いたりして楽しみにしていた。てっきり父親になったばかりだからプロジェクト名を「Zero Years Kid」にしたのかと思い込んでいたが、訊いてみるとそうではなく、以前に友人が「When I was a zero years kid, ...」と話したフレーズがおもしろくてそこから付けたのだということである。

実際にナマで観ると愉快で身体の力が抜ける。打ち込みのサウンドやエフェクトを使いつつ、地元ベルギーや北欧の歌、自分の歌を歌っては、クラやバスクラを吹く。なかには90年代ノルウェーのテクノユニットの曲もある。少し照れながら佇まいをそのままサウンドにしてしまうところなど天才の証明。途中からかれのZero Years Kidもバーに現れ、叫び声がエフェクトなのかリアルなのかわからない愉快な時間もあった。

意外とは言え、たとえばカラテ・ウリオ・オーケストラではフランダース地方の童歌をモチーフにしてもいるし(>> 『Carate Urio Orchestra / Garlic & Jazz』)、地域のコミュニティや自身の内面を自然な形で表現してゆくのがかれらしいということなのだろう。

もともとはCOVID-19騒動がなければこの界隈で他業界とのコラボが予定されていた。わたしもひとつ追加で企画に噛んだ途端に流れた。しかし、しばらく日本に滞在するとのこと、この先どうなるかわからない。

Fuji X-E2、XF60mmF2.4

●ヨアヒム・バーデンホルスト
ヨアヒム・バーデンホルスト+安田芙充央+井野信義@稲毛Candy(2020年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+大上流一+南ちほ+池田陽子@不動前Permian(2020年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ガレス・デイヴィス+秋山徹次@水道橋Ftarri(2020年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+細井徳太郎@下北沢Apollo、+外山明+大上流一@不動前Permian(2019年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+シセル・ヴェラ・ペテルセン+北田学@渋谷Bar subterraneans(2019年)
Poem of a Cell Sound / Film Installation & Concert in Tokyo@ドイツ文化センター(2018年)
Spontaneous Ensemble vol.7@東北沢OTOOTO(2017年)
ギレルモ・セラーノ+ヨアヒム・バーデンホルスト+マルコス・バッジャーニ『Lili & Marleen』(2016年)
LAMA+ヨアヒム・バーデンホルスト『Metamorphosis』(2016年)
ハン・ベニンク『Adelante』(2016年)
安田芙充央『Erik Satie / Musique D'Entracte』(2016年)
ダン・ペック+ヨアヒム・バーデンホルスト『The Salt of Deformation』(-2016年)
安田芙充央『Forest』(2015-16年)
ヨアヒム・バーデンホルスト『Kitakata』(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Garlic & Jazz』(JazzTokyo)(2015年)
カラテ・ウリオ・オーケストラ『Ljubljana』(2015年)
パスカル・ニゲンケンペル『Talking Trash』(2014年)
ヨアヒム・バーデンホルスト+ジョン・ブッチャー+ポール・リットン『Nachitigall』(2013年)
ハン・ベニンク『Parken』(2009年)