Sightsong

自縄自縛日記

ケシャヴァン・マスラク+チャールス・モフェット『Blaster Master』

2020-05-12 19:47:47 | アヴァンギャルド・ジャズ

ケシャヴァン・マスラク+チャールス・モフェット『Blaster Master』(Black Saint、1981年)を聴く。

Keshavan Maslak (as, ts)
Charles Moffett (ds)

ケシャヴァン・マスラク(別名ケニー・ミリオンズ)はどうも陽の人、ハレの人のようである。怒涛のごとくブロウし続けても、そこには深刻な内省や呻吟があるのではなく、外に向かってパフォーマンスすることがすべてであると言わんばかり。

チャールス・モフェットはオーネット・コールマンのグループに大きな特徴を与えたのと同じように、バスドラを多用してリズムを作り上げている。それでいてシンプルな良さがある。かれをナマで観ることができなかったのは悔しいことのひとつ(G.M.プロジェクトのメンバーで来日予定だったがキャンセルとなり、程なくして鬼籍に入った)。

なお本盤のジャケットはbandcampでいまふう(笑)なものになったが、もともと以下のジャケットである。わたしはLPを持っているのに錯乱してこっちも買ってしまった。まあいいのだが。

●チャールス・モフェット
CIMPレーベルのフランク・ロウ(1995、97年)
オーネット・コールマンの映像『David, Moffett and Ornette』と、ローランド・カークの映像『Sound?』(1966、67年)
オーネット・コールマン『Trio Live / Free Trade Hall Manchester 1966』、『Who's Crazy?』(1966年)
オーネット・コールマン『Trio Live / Tivoli Koncertsalen Copenhagen 1965』(1965年)
オーネット・コールマン『Town Hall 1962』(1962年)


JMシンガーズ『Jonas Song』

2020-05-12 18:58:47 | アヴァンギャルド・ジャズ

JMシンガーズ『Jonas Song』(Wollesonic、-2020年)を聴く。

JM Singers:
Dalius Naujo (snare drum, perc, voice)
Raha Raissnia (synth)
Jonathon Haffner (as)
Kirk Knuffke (cor)
Jessica Lurie (ts)
Jennifer Harris (cymbals, perc)
Matt Cole (bs)
Will Shore (vib, glockenspiel, perc)
Panagiotis Mavridis (atermon)
Kenny Wollesen (bass drum, perc)

JMシンガーズとは詩人、ミュージシャン、アーティスト、ダンサー、映画作家たちのグループであり、ジョナス・メカスの「keep singing」という精神に共鳴した者たちであるという。

これは11分35秒の1トラックのみ。カーク・クヌフクやケニー・ウォルセンなどジャズで知っている名前もあるが、もとより音楽だけの集まりでもないのだから、これから何かがはじまるお知らせとしてのサウンドだとみるほうが楽しい。確かに信頼感のあるコミュニティ的なアンサンブル。

●参照
ジョナス・メカス(1) 『歩みつつ垣間見た美しい時の数々』
ジョナス・メカス(2) 『ウォールデン』と『サーカス・ノート』、書肆吉成の『アフンルパル通信』
ジョナス・メカス(3) 『I Had Nowhere to Go』その1
ジョナス・メカス(4) 『樹々の大砲』
ジョナス・メカス(5) 『営倉』
ジョナス・メカス(6) 『スリープレス・ナイツ・ストーリーズ 眠れぬ夜の物語』、写真展@ときの忘れもの
ジョナス・メカス(7) 『「いまだ失われざる楽園」、あるいは「ウーナ3歳の年」』
ジョナス・メカス(8) 『ファクトリーの時代』
ジョナス・メカス(9) 『富士山への道すがら、わたしが見たものは……』、小口詩子『メカス1991年夏』
ジョナス・メカス(10) 『ウォールデン』
アンディ・ウォーホルのファクトリー跡
チャールズ・ヘンリー・フォード『Johnny Minotaur』をアンソロジー・フィルム・アーカイヴズで観る
ジョルジュ・メリエスの短編集とアンソロジー・フィルム・アーカイヴズの知的スノッブ
鈴木志郎康『結局、極私的ラディカリズムなんだ』
アドルファス・メカス『ハレルヤ・ザ・ヒルズ』