ミッドタウンのビルボード東京(2019/8/19)。
Neneh Cherry (vo)
6人のミュージシャンたちはハープ、ヴァイブ、ベース、ドラムス、パーカッション、パッド、キーボードなどを入れ替わっては演奏する。基本的には電気サウンドだがまったくやかましくない。そのコラージュのごとき洪水の中をネナ・チェリーが歩き踊る。「Woman」、「Manchild」、「Buffaro Stance」を歌ったが真正面からフラグメンツ化されサウンドにぶちまけられていて快感を覚える。しかもわずか2メートル先で。
ネナの声は鼓膜までダイレクトに突き通るものではない。またマチエールがすぐに個性的に感じられるわけでもない。そのあたりはCDやレコードを聴くのと同じである。だが重量をもってこちらの間合いに踏み入ってくる。存在感とはこのことだ。
●ネナ・チェリー
ネナ・チェリー+ザ・シング『The Cherry Thing』とリミックス盤(-2012年)