森谷司郎『八甲田山』(1977年)を観る。とは言いながら、途中からバカバカしくなって「ながら観」。
1902年、青森。日露戦争(1904年)の直前である。陸軍は、ロシア軍に青森が攻撃されて交通が分断される可能性を想定し、八甲田山での雪中行軍を企画する。あまりにもクレイジーな計画だが、一度決まったことは、上意下達の論理とプライドによって覆すことができない。高倉健も、北大路欣也も、不満を抱えつつ、死を賭して行軍を指揮する。
なぜバカバカしいかと言えば、3時間もの間、どうしようもない軍の論理と日本の論理を見せつけられ、ウンザリするからである。その意味では反戦映画。