森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

オニアザミ 花

2012年12月03日 | 自然観察日記
山頂に近い草付きの場所で多くを見かけましたが、沢筋にも点在しています。花はなかなか大型で見ごたえがあります。ナンブアザミのように沢山の頭花を一気に咲かせるということは少なく、順に咲かせますから1~2個の頭花が開花します。下向きに咲かせるというのもこのアザミの特徴としていわれますね。草丈は風が強いせいか高くはなく数十cm範囲の個体がほとんどです。何と言っても、このアザミは棘が気になること。まさに「鬼」です。結構痛い。他の花を撮影しようと草むらに踏み込もうものなら鋭い棘でズボンに突き刺さります。

オニアザミ 葉

2012年12月03日 | 自然観察日記
葉の鋸歯の先端に付く棘はかなり鋭く頑丈なもの。湯がけば棘は気にならなくなるのでしょうか。そうすれば若葉のうちは山菜として利用できるかもしれません。

オニアザミ 開花が終わった頭花

2012年12月03日 | 自然観察日記
6-7cmはある頭花。中に持つすべての管状花が咲き終わったのでしょう(舌状花はありません)。役割り終えすぼみ始めました。出番を待つ次の頭花が開花を始めてきました。
オニアザミとの最初の出会いは浅草岳。山頂直下に広がる草付きの一角にこのアザミがあって、当時(もう数十年も前のこと)は頭を悩ませられた一つでしたね。その後1000m以上の高所にこのとげとげが生育していることを知り山地性の種であると認識しました。それにしてもアザミの仲間は難しいグループです。いまだにわからないことが沢山あります。