森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

イブキゼリモドキ

2012年12月29日 | 自然観察日記
高山植物としてなじみのある種です。「モドキ」というのがつくのが面白いところで、「モドキ」がつかないイブキゼリというのはどこに分布しているのでしょうか。主要な文献にはイブキゼリモドキしか載っていません。
セリ科の花にあまり深入りしない傾向があっていつもうやむや状態ですが、葉がセリの葉に似ている高山に生えるものをイブキゼリモドキとざっくり覚えている程度です。しかし、ちょっと調べてみて興味深いことがわかりました。ほとんど2000m以上に生育しているのを観察するのですが、下田の粟ケ岳はかなりの低海抜にも記録がありました。この下田地域は1ケ所だけでなく数か所の記録ですから得意な分布を示す地域なのでしょう。

イブキゼリモドキ 葉

2012年12月29日 | 自然観察日記
ミヤマウイキョウやシラネニンジンという高山種と同じ属になる種で、最も葉が広くなる種と言った方がわかりがいいかもしれません。前者は非常に細い葉か草丈が低い種で比較すると違いが明白です。