森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

キバナノカワラマツバ

2012年12月18日 | 自然観察日記
山頂近くのガレ場にはキバナノカワラマツバが花をつけています。山地で見ることは多いのですが低地からかなりの高所にもその生活圏をのばしているようですね。今年は菅平の一角でこの花の群落を目にしました。そこは多くの種が混在する草原で、このような裸地に単生しているものではありません。カワラマツバはおそらく先駆植物で荒れ地に最初にやってくる種ではないでしょうか。土壌が安定するまでは競争相手がいないけれど、やがていろいろな種が生育するようになってしだいにここから追い出されてしまう・・・。そういう役どころの存在。
どんな種でも自分の立ち位置とか役割りがあってすべての存在で大きな生態系というバランスを取っている・・・。自然というのは不思議で魅力的なものなのです。

ヤマホタルブクロ

2012年12月18日 | 自然観察日記
山頂部分にヤマホタルブクロを多く見かけました。登る途中にはほとんど見ていないのですが、山頂付近の草付きやガレ場のヘリに点々と生育しています。「ヤマ」とつく種ですが低山帯にも生育しています。ただ、水平分布は本州の中央部(東北・関東・中部・近畿)に限られていてこのあたりで進化してきた種のようです。垂直分布が大きいのが特徴の一つということになりますね。高山でヤマホタルブクロをみることはままありましたから違和感はないのですが、鳥甲山のヤマホタルブクロは色がいいことと個体の多さに目をむきました。

ヤマホタルブクロ 花

2012年12月18日 | 自然観察日記
ホタルブクロとヤマホタルブクロの区別するにいい場所ががく片の間の突起が反り返るかどうかです。これはただ膨らんでいるだけですからヤマホタルブクロです。花の内部の構造が結構複雑なのだそうですが、あまり詳しく調べた事がないので機会を見つけてやってみないといけないと考えています。