昨年の暮れ、旧和島村(現長岡市)の妙法寺というお寺に参拝した折の話です。お寺の縁起は由緒あるものなのですが、私の関心はちょっと違っていて周囲の自然の様子に向かいます。お天気が悪く周囲の散策ができなかったのが心残りでしたが、参道の片隅に青々とした藤棚風のものがありました。何かと思い近づいて驚きました。ムベの棚で大木です。
ムベ。別名トキワアケビ、常緑の蔓性植物です。西日本に分布する暖地性の種というイメージで新潟県内には自生は無いとおもっています。鉢物でときおり見かけて事はあっても地植えのムベを見るのは初めてで、それもこれほどの大株には驚きました。そして、まだあちこちに実が付いていてその実がなかなか味があって美しい。雪国でも大きく育つのだなぁと改めて認識した次第です。もっとも、妙法寺のある場所は比較的雪は少ない場所。私が住む幾分山手の場所とはまるで違います。
古くからの神社仏閣の周囲に広がる森や庭には思いもよらない木々が自生していたり植栽されていて、面白い観察場所になりますね。
古くからの神社仏閣の周囲に広がる森や庭には思いもよらない木々が自生していたり植栽されていて、面白い観察場所になりますね。
ムベの葉は掌状の複葉で7枚ほど小葉があります。花は写真でしか見ていませんが白い色をした雌雄異花です。記事によると西日本の一部では雑草のごとく繁茂し害草扱いされているとか。越後の山間にミツバアケビがそれに似た景観を作っている場所がありますが、同じような生態的地位を持っているのだなぁという感想です。