海岸に沿山稜の雑木林は常緑樹が多いのも特徴です。暖帯系の樹種が生育するエリアですから当然の現象です。丘陵公園の里山フィールドミュージアムにも常緑樹はありますがエゾユズリハやヒメアオキなどの低木が主で量も少なく控え目です。しかし、ここはさすがに高木の常緑樹は見かけないものの亜高木層から低木層にかけてかなりの樹種があり、量もおおいですね。ヒサカキやヤブツバキが多いことは先日示しましたが、ウラジロガシも混ざっていました。個体数は多いとは思えませんが落葉樹林帯を活動の中心にしてきた私にとっては新鮮で驚きの存在なのです。
アカガシも常緑樹でこのエリアに見られます。前種と同じでいわゆるドングリを作ります。シラカシと同様決して多い樹種ではなく大木まで成長している個体を見つけることはできませんでした。スギの植林もされている場所です。もともとの植生は失われているのです。
シロダモの樹はかなりの個体数があります。亜高木もあちこちに散見されますから現在最も優先する常緑樹かもしれません。こちらはクスノキ科の種でブナ科のカシの仲間とは別系統。とはいってもなんとなく葉の形態は似ています。葉の裏が白くなることなども含めて「生活形」が近いように感じました。