森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

ナンゴクミネカエデの花

2015年02月07日 | 自然観察日記
シロヤシオに混じってミネカエデがありちょうど花の季節。少し高い山に登ればミネカエデはその都度見てきてはいるので特別珍しい感じがしないのですが、このときはどこかに違和感を感じて念のための写真をしっかり撮っておきました。家に帰ってゆっくりと調べて、これはナンゴクミネカエデと言われる種に間違いないと確信するに至りました。最近では東北南部から自生しているという見解になったようで那須にあっても不思議ではありません
。言われた当初は名前のごとく西日本に自生するミネカエデという認識でしたから雪国や北国にはないという先入観が先に立ってしまいます。花の色が赤味を帯びることが大きな特徴の一つとされますから、開花期は種の判別にはちょうどいい季節です。

ナンゴクミネカエデの葉

2015年02月07日 | 自然観察日記
ミネカエデとナンゴクミネカエデの差異は裂片は同じでも先端がすべて尾状に尖るのがナンゴクミネカエデの特徴だそうですから、この個体もその特徴が表れています。さらに、ナンゴクミネカエデとコミネカエデの差異も見極めないといけません。コミネカエデは中央の裂片が大きく先端が長い尾状になります。花期も遅く差がありますから春の早い段階での花を持つ場合はナンゴクミネカエデになると思います。