森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

アブラツツジの葉

2015年02月20日 | 自然観察日記
裏巻機渓谷の散策路はおおむね断崖の縁を歩くようになっています。緩い斜面がないわけではありませんが、岩場にしがみつく草木の様子を見るには絶好の場所になります。そんな岩場にアブラツツジが見られました。越後では群馬県境の亜高山帯にしか確認されていない種です。葉だけ見るとドウダンツツジの仲間だということが分かりますが、ドウダンツツジの自生はありません。花はドウダンツツジに似るもやや小型で色は純白ではなくかすかに色づきます。花付も穂状にたくさん付いて垂れ下がります。秋の紅葉はドウダンツツジのように色づきは優れています。上越県境の山々は概してチシマザサが多い山域で、山歩きには少々興ざめな点がありますが、岩場に来るとさすがにササはなくアブラツツジなどの岩場の好きな植物に出会え観察ポイントになると同時に特に色づく秋は見事な景観を鑑賞するポイントになります。

アブラツツジの若い果実

2015年02月20日 | 自然観察日記
あいにく花が終わったばかりですべて散ってしまっていました。花の付き方を確認できる若い果実が穂状になって垂れ下がっていました。花は多くこのような房がいくつもぶら下がっていました。