森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

チマキザサの群落

2015年05月22日 | 自然観察日記
丘陵公園にはまだ未開園のエリアがあります。先日、このエリアに踏み込む機会があっていくつかの新しいものを見つけて今後の利用などを考えていと思っているところです。ところで、そのときにチマキザサの開花した大きな群落に出会いました。1haくらいあったでしょうか、一面に花がついている個体がびっしりと並んでいます。こういう光景もなかなか見られないもので少々興奮気味でした。かつては農地だったのでしょうか、平坦な場所でまるで栽培をしているかのようです。

チマキザサの花

2015年05月22日 | 自然観察日記
ところで、ササタケ類は一本一本が個体というわけではなく地下茎でつながっているという性質を持っています。つまり、一定の範囲に生じる群落は同一個体で遺伝子は同じ。したがって、一本が花をつけるということはすべてが花をつけるということになります。タケササ類は花をつけ実を結ぶとその個体は枯れてしまうという話をよく聞きます。20代のころ飯豊山塊のオオインノ逆峰を登っていた時に、チシマザサと思っていますが、広い面積が赤茶色になっていて枯死していた光景を目撃したことがあります。これが、その現象なのかと考えてはいるもののその後そういう光景には出会ていません。花を咲いているササ類は何度か見ていますが、広い面積が枯死している場面はないのです。この場所が今後どうなるのか興味津々。忘れずに、またここにきて確認する必要がありますね。