森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

里山の水草② アサザ

2016年10月10日 | 自然観察日記
アサザは植栽されたものが増殖しています。もちろんこの種も以前はこのあたりの湿地にも生育していたはずです。アサザは土の中に地下茎を張りそこから長い柄をつけた浮遊葉をつけます。したがってあまり深い池では生育に制限がありますが見ていると水深1ⅿくらいでも生育するようです。アサザは繁茂してもトチカガミのような盛り上がるようなことにはならずアサザだけの池なら優しい綺麗な平面になります。そこに黄色い花が一斉に咲くとなかなか見ごたえのある景観になるのです。

アサザの花

2016年10月10日 | 自然観察日記
一見キュウリかカボチャの花のようです。開花期は6月から10月と長く、ピークは2度あり6月と10月ころ。バラの花に似た開花期です。植栽して2年目は非常に良い景観ができましたが、それ以後競争相手や食う食われる関係から食害する昆虫類などが大量に発生してきて年々管理が大変になってきました。今年の初夏のピークはモノアラガイの食害に加えミズメイガといガの幼虫に食害されて数日で池全面に広がっていた葉や花が10日くらいで食い尽くされるほどの被害が出てしまいました。

アサザの葉

2016年10月10日 | 自然観察日記
ミズメイガの食害の後トチカガミの大繁茂が襲ってきましたが、そこはしぶとい「水草」です。見る見るうちに葉が再生してきて水面を覆いつくしてしまいまう。トチカガミの人的な除去作業も加わってほぼ単一水面になっています。目下花の盛り。初夏程の量はありませんが静かなピークになっています。
ちなみにアサザは午前中の花午後はしぼんでしまいますが、気温が下がってくると開花時間も遅れしぼむ時間もずれ込みます。