法師温泉の入口の苔むした岩の上に見慣れないフウロウソウの仲間を見つけました。見た記憶がない種ですから帰化植物の一種かな?とも思いながら、持ち帰っての調べになりましたがどう検索しても在来種のヒメフウロに行き当たります。その説明が「西日本の石灰岩上に生育する」となっていますので、群馬県の山奥の法師温泉には分布状外れてしまいます。それに、石灰岩地帯でもありません。これはどういうことか?
帰化植物は最近のものが載っている図鑑などが手元にありません。最近入って来た種なのかとも疑いましたが、カメラに収めてきた各種の画像はやはりヒメフウロです。先人の分布上の記載が漏れていて、これは新発見かな?などと思ってみましたが、いろいろ調べているうちに、「近年各地に帰化している」という記述を見つけました。つまり、従来は石灰岩地帯に生育していたものが人の動きに合わせて石灰岩地帯でない場所にも適応拡散していったと解釈できます。こういう事例もあるのだなぁ・・とまた改めて植物の不思議を感じました。