先月、県内最大のザゼンソウの群落と言われている魚沼の原虫野に出向きました。すでに夏草が生い茂る状態で早春のイメージは全くなくザゼンソウはどこにあると探してみると、群落本体の場所はアシが生い茂って探せる状態になく道の脇の小川沿いにわずかにそれらしいものを発見して一安心。初夏の成長の様子が分かりました。
今回の目的は実の様子の観察。株はそこそこありましたからその根元を根気よく探しました。花が咲いたであろう個体はあるのですが実ができていないものが多く草むらの中をかきわけて進むのが結構重労働。雨の中もそもそと動いている光景は遠目からみればクマでも動いているように見えていたのではと思います。そんな中、この個体の根元に果実を見つけました。
まだ完熟ではないようですがザゼンソウの果実です。十分種子が成熟すれば果実は崩れてしまいます。かなり大きめの果実ですからこれを食べる動物でもいるのでしょうか。冬眠明けのクマがザゼンソウやミズバショウの新芽を食べるという話を聞いたことがありますが、成熟した果実をクマは食べるのでしょうか?この大きさや色彩はなんとなく何科の動物に食べさせて種子の移動を狙っているように思えるのですが。