森の案内人 田所清

自然観察「独り言」

あがりこの森 枯木又

2017年07月05日 | 自然観察日記
南魚沼市と十日町市の境界当たり、十日町市の地内になりますが枯木又という場所にブナの奇木の森があります。いわゆる「あがりこ」の形状をした大木が7本くらいある神秘的な森です。笠置山のキャンプ場になっていて自然遊歩道が作られています。夏休み前ということもあってか、あまり草刈りなどができていなくてあがりこの森への道は草生している感じでしたが、奇木が立ち並ぶ場所は平たんな開放的な場所でとても癒される空間になっていました。

あがりこのブナ

2017年07月05日 | 自然観察日記
数年前、秋田の獅子が鼻湿原に「あがりこ大王」といわれるブナを見に行ったことがありますが、その大王ほどではないにしても貫禄は十分。何という名にしましょうか?勝手につけるわけにもいきませんから、地元の人に考えていただくことにしましょう。
あがりこ状態になるのは、積雪があるときにその位置で切るため高い位置から萌芽するため。切った枝は薪や炭にしたのではと思います。萌芽力は若い枝でないとダメらしく頻繁に切ったのでしょうか。

ブナの樹幹流

2017年07月05日 | 自然観察日記
ブナの樹は枝が垂れることはありません。すべて斜め上方に伸びだしていますから、雨が葉に当たって幹を伝って落ちてくると流れが合流して大きな水道になって地面に吸い込まれます。ちょうど雨の日でしたからその樹幹流がもろに観察できました。ブナの葉は簡単に腐らないため腐植として厚い層になります。水を貯えやすい構造になるので、ブナの林はまさに水瓶。緑のダムと言われる所以です。