山里に生きる道草日記

過密な「まち」から過疎の村に不時着し、そのまま住み込んでしまった、たそがれ武兵衛と好女・皇女!?和宮様とのあたふた日記

伊勢谷友介の「人類が地球に生き残れるための株式会社」

2015-12-17 15:29:58 | 読書
 娘から「伊勢谷友介のTVインタビューを見て、彼を見直しちゃった」と言って、先日そのDVDを送ってくれた。
 さっそくそれを見て納得し、すぐに彼が出版した『社会彫刻』(朝日新聞出版、2013.4.)を読んでみる。
 以前ドラマで、マッカーサーと対等に張り合った白洲次郎を演じた伊勢谷友介に感動していたこともあった。

 設立した「人類が地球に生き残るための株式会社=<リバースプロジェクト>」の理念は、壮大過ぎるきらいはあるが現在の日本の企業に欠落している視点だ。

    伊勢谷友介は、「花燃ゆ」の吉田松陰、「竜馬伝」の高杉晋作、「あしたのジョー」の力石徹役などの重要人物を演じてきたが、やはり白洲次郎がぴったりのはまり役だった。
 モデルであり、英語に堪能であること、媚びを売らないかっこよさがにじみでていた。
 その彼が、福島震災支援にすばやく行動できたのもふだんからの企業理念を現実化してきた実績でもある。

                         「変化を望むだけなら簡単だが、変化を実現していくためには、具体的な方法を見つける必要がある。
 社会と向き合い、経験し、自分を知り、人を知り、地球を知り、知識や技術を得たら、変化を実現してゆく階段が見えてくるはず。」と、芸大卒のアーティスト伊勢谷は言う。

        (画像は「リクナビNEXT」から)
 オーガニックコトンの商品化、デニムの再生、無農薬米作り支援、地域自立化支援、ネットによる参加型選挙、アート展企画など、社内のプロジェクトは多岐にわたっている。
 残念ながらそのムーブメントがオイラたちまで伝わってこない。
 マスメディアや大都会の一部ではこれらのことも触れられるものの、大勢としては芸能人の離婚報道や裁判沙汰エンタメ情報に莫大な精力を注いでいるのが現実。

                              
 「人生は苦しい。社会も不具合だらけ。受け入れ難い事実もある。
 でも現在は、それが人間というものであり、事実そのもの。
 見つめることで、できることを見つける。
 今生きる人が、人がつくる不具合を改善する。
 その行動が「志事(シゴト)」となり、社会を支え、未来をつくる。
 僕たちの活動はこうして、今もこれからも続いていく。」

 伊勢谷友介は、実業家であり、アーティストであり、俳優であり、監督であり、社会貢献者であり、そしてなによりも哲学者でもあった。


  

     
 
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