和宮様がまたもや不思議な生き物を発見した。さっそく現場の畑に急行。ブルーベリーが近くにあるアケビにそれはいた。なんともそれはグロテスクな容姿をしていた。体の一部に目玉模様があってそれがこっちを睨んでいるようにさえ見えた。頭がどこにあるかわからない。正体は、小学館の『イモムシとケムシ図鑑』を見たらすぐに出ていた。「アケビコノハ」(ヤガ科)という蛾の幼虫だった。
青い星と黄色い斑紋に一対の目玉が印象的だ。鳥や敵を欺く目玉模様が大きい。頭を内側に曲げることで目玉を見せつけていたのはオイラを威嚇していたのに違いない。最初は後ろ脚のほうを頭だと思っていた。こうして相手を攪乱させるのがうまいことで生き延びてきたのだ。よく見たら、コミカルで愛すべきエンタイテーナーに違いない。
(画像は、三重県総合博物館から)
成虫の前翅はまさに枯葉そっくり。後翅は眼玉模様。体のすべてが擬態の産物だ。しかし、幼虫はアケビを食べるが、成虫は果実を吸汁する害虫だ。ひょっとすると、隣のブルーベリーを狙って産み落とされたのだろうか。捕殺処分にするかどうか迷ったが、当局には内緒にこの擬態の名手をこのままにしておくことにする。成虫を是非見たいからね。