サマーウォーズ
2009年/日本
暗黙の了解?
総合
50点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
細田守監督は宮崎駿監督や押井守監督の継承者ということで期待して観に行った。確かにとても美しい映像は現代芸術家の村上隆の影響を感じるし、ネット上の仮想現実と現実を、そして都会と田舎をつなぐことでリアリティーを生み出そうという工夫は感じられるが、脚本の粗さが目立つ。
例えば、主人公の小磯健二が携帯電話に届いた謎の数式を解いたことで仮想世界OZが崩壊することになるのだが、結果的に健二の回答は最後が間違っていたにもかかわらず、OZを崩壊させた犯人として健二の顔だけがテレビに出てしまうことは考えづらい。それだけの情報収集能力が備わっているのならば健二たちが戦った敵(花札が出来るということは恐らく日本人?)の顔もすぐに明らかになってもいいと思うのだが。
ラストシーンの人工衛星の落下においても、陣内家には直撃しなくても近辺に落ちたのだからそれなりの犠牲者が出ていてもおかしくはないと思う。少なくともハッピーエンドになるほど何の被害もなくはないと思うのだが考え過ぎだろうか?
リアリティーを持たせるためには空想の中ではあっても現実的な部分はしっかりと描かなければならないと思うが、それとも『20世紀少年』にも言えるが、アニメやマンガは多少の物語の破綻は許してもいいという暗黙の了解のようなものがこの作品の高評価につながっているのだろうか? 私は了解しないけれども。
お金持ちの家系に生まれればどんなにぐれようともどこかしら品の良さが出てしまう
ものではあるのだが、この麻生太郎のチンピラ振りは品の良さなど微塵も感じられ
ない。そもそも麻生は首相という自分の立場が分かっていたのだろうか? 何でも
官房長官に任せるのであるならば首相など必要ないのだから、麻生は自分の仕事
を自ら否定しているのである。おそらく福岡8区の小選挙区で当選できた理由は
このバカを国会議員にしておくのも面白いという逆の意味での当選だったのだろう
が(確かに面白くはあったが)、全く感情をコントロール出来ず、すぐに言動に出して
しまうただのガキの哀れな醜態振りは吐き気さえ催させるほどであるが、もう暫くの
辛抱である。