闇の列車、光の旅
2009年/アメリカ=メキシコ
メメント・モリ
総合
100点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
自分が何歳頃に死というものがリアルに感じられるようになったのか全く思い出せないのであるが、恐らくこの作品の主人公のウィリーはカスペルと呼ばれるようになってから死を身近に感じるようになったのであろう。だからカスペルに比べて余りにもナイーブな彼の恋人だったマルタは、顔全体に太い文字で‘MS’と、逆に読むならば‘SM’と書いているリルマゴを見ても何の警戒感も持つことができなかったために殺されてしまう。ナイーブなのはマルタだけではない。マルタの面影を宿し、仲間のリルマゴを殺すきっかけになってしまったサイラもカスペルが警告しているにもかかわらず彼の後を付いてきてしまい、彼女は父親を亡くしてしまう。カスペルは、彼が所属しているギャングに導き、リルマゴを殺した時は自分と一緒にいては危険だからギャングのもとへ帰らせたスマイリーによって呆気なく殺されてしまう。スマイリーもまた幼いが故に命令されたことの達成感だけが気持ちよく、死の意味がよく分かっていないのである。
結局サイラは緊密な人間関係から抜け出し、アメリカ郊外にある閑散としたショッピングモールで‘匿名’になれて、電話を介して親類と連絡をとれた時に初めて生きている実感を得るという皮肉がただただ悲しい傑作。
発行から10年二千円札どこに? 製造中止、日銀に山積み(共同通信) - goo ニュース
結局二千円札がこのような有様になることは誰もが予想していたことではなかった
だろうか? この記事を読んで西暦2000年と沖縄サミットを記念するという理由で
二千円札が発行されていたということを私は初めて知った。いまだに自動販売機で
使えないお札で財布に入っていても却って面倒くさくなってしまう二千円札は本来
ならば記念切手や記念硬貨のように限定で販売すれば発行意図通りの受容の
され方をしたはずなのである。“記念硬貨”であるはずのものを無理やり大量に
製造して流通させようとした事から当時の政府の傲慢さが垣間見えてしまい、却って
日銀は永遠になくならない無駄な在庫を抱えてしまったのである。
クレイジー・ハート
2009年/アメリカ
‘クレイジー’を殺いでしまう構図
総合
50点
ストーリー
0点
キャスト
0点
演出
0点
ビジュアル
0点
音楽
0点
かつて一世を風靡したカントリーシンガー、バッド・ブレイクの‘クレイジー・ハート(荒ぶる魂)’を描いている割には、至っておとなしい演出にもの足りなさを感じた。
バッド・ブレイクが前妻と離婚をした時に前妻との間に儲けた息子は4歳であり、4歳のバディという名の息子がいるシングルマザーである女性ジャーナリストのジーン・クラドックと交際するというストーリー展開はバッド・ブレイクの結婚生活の破綻の仕方をダブらせて見せる意図があるのだろうが、バディの迷子のなり方が不自然である上に、それだけでバッドとの交際を断ってしまうジーンの心情も、彼女の結婚生活が破綻した様子が描かれていないために分かりにくい。28歳になっている前妻との息子が何故父親と会うことを拒絶しているのかも説明不足で、要するに物語の構図に忠実すぎて物語内容がスカスカで、結局アルコール依存症まで克服してしまうバッド・ブレイクに‘クレイジーさ’が全く感じられないどころか、寧ろバッド・ブレイクはファンサービスもきっちりとこなしている良い人であり、だから4回も離婚している理由は全て彼の妻たちの方に問題があり、それが原因で彼はアルコール依存症になってしまったのではないのかと勘繰ってしまう。それでもカントリーミュージックをこよなく愛する人には必見ではあるだろう。