もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら
2011年/日本
‘真摯さ’の深い意味合いについて
総合 80点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
作品の最初の方で野球部員に「根性論」を否定させたために、「根性論」無しでドラッカーの『マネジメント』の‘ストラテジー’のみでスポーツドラマを描くのかと俄然期待が高まったのであるが、結局、程高野球部部員たちが一丸となって決勝戦に臨むことができた理由は宮田夕紀の死がきっかけであり、桜井祐之助が決勝となるヒットが打てた理由も川島みなみがリトルリーグで選手として活躍していた時に使っていた対戦相手を騙すテクニックによるものであり、要するに物語の肝心な部分にドラッカーの『マネジメント』は全く関わっていない。つまり作品の根本はこれまでの定番の‘スポ根ドラマ’と変わらないし、更に言うならば、川島みなみが男子に混じって野球ができなくなったという、彼女が野球嫌いの原因になった野球古来の‘女子禁制’をドラッカーの『マネジメント』が解決してくれるわけでもない。
だからと言ってこの作品が悪いとは一概には言えない。この作品のタイトル『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』の‘もし’が曲者で、その‘仮定’の結果として、‘ドラッカーの「マネジメント」はほとんど役に立たない’という結論であり、巷に溢れかえるビジネス書批判として解釈するならば、この作品は高く評価されるべきであろう。もちろん私の解釈が明らかに‘誤読’であることは十分に理解しているが、この作品は観客にも作品に対する‘真摯さ’を要求しているためである。
だから映画評論家の町山智浩の「もしもドラッガーが云々って、半年後には確実にゴミになって1年後には誰も忘れてる映画作る金観る金があれば被災地に寄付したほうが役に立つよ」という、作品を見ていない上での発言はやはり‘真摯さ’が足りないと判断せざるを得ないのである。但し‘真摯さ’という点で「夏海という名でハゲオヤジなのは、田中芳樹や小椋佳やクリストファー・クロス並のサギだよ」という発言まで否定するつもりはない。
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