手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく
2011年/日本
奴隷制度と身分制度の違い
総合 0点
ストーリー 0点
キャスト 0点
演出 0点
ビジュアル 0点
音楽 0点
私は個人的には原作を持つ映画が原作に完全に忠実でなければならないとは思わないので、例えば動物に乗り移ることができるという特異な才能を持つタッタが十数年経っても全く成長していない理由は、成長するにつれて自分を自然と一体のものとみなすことができなくなり力を失うというオリジナルに沿うために、ストーリーの展開上、敢えて成長させなかったと見るのであるが、もちろんこれはこの第1部だけを観ただけでははっきりとは分らない。
溺死しかけたコーサラ国のブダイ将軍を救うことで彼の養子となり、貴族の娘と婚約するまでになったが、実の母親の登場で奴隷の身分であることがバレてしまい失墜してしまうチャプラの物語と、盗賊たちを仕切っている娘のミゲーラと交際していることがバレて、目を焼かれて盲目にされたミゲーラを目の当たりにするシャカ国の王子であるゴータマ・シッダールタの物語のコントラストのみならず、毒矢で危篤に陥ったチャプラを救うためではあっても、罪のない動物たちの命を奪ったとして、アシタにより畜生道に落とされるナラダッタの挿話も勘案するならば、第1部のテーマは奴隷制度の問題というよりも、生まれた時から宿命として自分たちに与えられている融通のきかない強固な身分制度の問題提起であろう。
いつものように物語が完結するまで点数は付けないが、作画の荒さはいかにも東映アニメーションぽくて、メインストーリーも悪くはないと思うが、寧ろ、私は冒頭のウサギが炎の中に飛び込んで死ぬ意味がよく分からなかった。遭難者には食料があったように見えたのだが。
「日本の頑固おやじ」対決! ちゃぶ台返しの一徹VS理不尽キング波平(COBS ONLINE) - goo ニュース
この記事を読むまで『サザエさん』の磯野波平がナンバーワンに選ばれるほどの“アニメ
に登場する頑固おやじキャラ”だとは思っていなかったが、確かに言われてみれば頑固
オヤジではある。たぶんギャグとして見ているから磯野波平にそれほどの嫌悪感を持って
いなかったのだと思う。私が持つ磯野波平に対する驚きは、明石家さんまよりも年下という
有り得ない事実である。しかし『巨人の星』の星一徹は受け付けない。実は原作では1回、
アニメでも2回だけしか行われていない“ちゃぶ台返し”が毎日繰り広げられていたように
思えるのはアニメのオープニングで毎回見ることになるからだと思うが、星一徹の熱さ
だけはもう必要ないと思ってしまう理由は、星一徹を化身したような亀田史郎がヤクザ
のようにしか見えないためである。