原題:『Raw』
監督:ジュリア・デュクルノー
脚本:ジュリア・デュクルノー
撮影:ルーベン・インペンズ
出演:ギャランス・マリリエ/エラ・ルンプフ/ラバ・ナイト・ウフェラ/マリオン・ヴェルヌ
2016年/フランス・ベルギー
「ベジタリアン」の肉のたしなみ方について
2015年9月、主人公のジュスティーヌは両親に車で送られて去年姉のアレックスも入学している全寮制の獣医学校に入る。彼女たちの両親も1996年頃に同じ学校で一緒に勉強していてそのまま結婚したのである。
本作の上手さはこの全寮制の先輩の学生たちの新入生たちに対する「通過儀礼」が厳しすぎて、2人の奇妙さがそのような外部からもたらされたものなのか、自身の内部から湧き出ているものなのか最初はよく分からないところである。
しかしラストのオチには違和感がある。ジュスティーヌは16歳らしいのであるが、彼女が父親の裸を16年間一度も見たことがないということがあり得るだろうか?