原題:『Captive State』
監督:ルパート・ワイアット
脚本:ルパート・ワイアット/エリカ・ビーネイ
撮影:アレックス・ディセンホフ
出演:ジョン・グッドマン/ヴェラ・ファ―ミガ/アシュトン・サンダース/アラン・ラック
2019年/アメリカ
近未来のレトロな道具の意味について
事件の発端は2019年のアメリカイリノイ州シカゴで、ドラモンド刑事が家族と共に車で地球を占領するエイリアンから逃走を計るもののエイリアンに見つかり妻と共に殺されるが、後部座席に座っていたガブリエルとレイフは逃げ切り、9年後の2027年7月に弟で21歳になったレイフを中心としたレジスタンス運動が始動することになり、彼らの父親の元同僚で62歳の警視長のウィリアム・マリガンが中心となったシカゴ警察が彼らの陰謀の壊滅に尽力することになる。
ところが不思議なことにレジスタンス運動は緑色に発光するコンピューターの文字、新聞に掲載される広告、伝書鳩、公衆電話、ブラウン管のテレビ、レコードプレーヤー、オープンリールのテープレコーダーなど2027年にしてはレトロな物で満ち溢れており、これは製作費の問題というよりも『ブレードランナー』(リドリー・スコット監督 1982年)で描かれる2019年のロサンゼルスのような猥雑さを表現したかったのではないだろうか。いつまで経っても人はクリーンな世界よりも猥雑な社会により深い悲しみを見出してしまうからである。
ビーコンの「ベター・オア・ワース」を和訳しておきたい。
「Better or Worse」 Beacon 日本語訳
この手の嘘は絶対に機能しない
僕たちは功罪のいずれにしてもサインを見た
時間はたくさんあったのに決して学ぼうとしなかった
僕はいかなる運命になろうと線を引いたんだ
君が呪いを打ち壊そうとしたことを僕は知っている
僕たちは好むと好まざるとに関わらず複雑に絡み合っている
功罪はいずれにしても
いかなる運命になろうとも
もしも僕たちが静かに立ちすくんだままならば
そのことに関して道は開けない
君がそれをどこで見つけるのかは分からないが
君なら見つけられると思う
もしも僕たちが静かに立ちすくんだままならば
そのことに関して道は開けない
もしも僕たちが静かに立ちすくんだままならば
Beacon - Better or Worse