MASQUERADE(マスカレード)

 こんな孤独なゲームをしている私たちは本当に幸せなの?

『選ばなかったみち』

2022-04-01 00:44:38 | goo映画レビュー

原題:『The Roads Not Taken』
監督:サリー・ポッター
脚本:サリー・ポッター
撮影:ロビー・ライアン
出演:ハビエル・バルデム/エル・ファニング/ローラ・リニー/サルマ・ハエック
2020年/アメリカ・イギリス

過剰な「健忘」の物語について

 認知症の父親と彼を介護する娘の物語といえば『ファーザー』(フローリアン・ゼレール監督 2020年)が記憶に新しいのだが、本作の主人公のレオは作家であり、そもそもレオと娘のモリーとの関係も詳細に描かれていないために彼が見ているものが現実なのか幻想なのか、あるいは作家としての想像なのかとても分かりにくい。例えば、レオが飼っていた犬のネストールが、実はレオの亡くなった息子のメタファーなのかどうか、あるいはそもそもレオに息子がいたのかどうかさえよく分からない。
 ラストのオチは、そのような父親を献身的に世話をしていたモリーに「離人症」の症状が現れるのだが、このオチが悪くないだけに惜しいと思う。
gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/eiga_log/entertainment/eiga_log-127805


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