原題:『The Boss Baby』
監督:トム・マクグラス
脚本:イケル・マッカラーズ
出演:アレック・ボールドウィン/マイルズ・バクシ/ジミー・キンメル/リサ・クドロー
2018年/アメリカ
最も無力な「ボス」について
主人公で7歳のティモシー・テンプルトンが生まれたばかりの弟を家に迎え入れ、両親がその赤ん坊の言いなりになっている姿を「ボス」と譬え、自分が両親に忘れ去られてしまうのではないのかという不安感や、飼い犬の数の躍進による人間の赤ん坊の減少という社会風刺、さらにティムとボスの現状の立場をお互いに守りたいが故に共闘するのだが、やがて情が移ってしまうところなどストーリーは完璧と言えるのではないだろうか。
ラストでカーペンターズの「遥かなる影(Close to You)」に似たような曲が流れるのだが、これは「遥かなる影」と同じ作詞者のハル・デヴィッドと作曲者のバート・バカラックのコンビによる「世界は愛を求めている」だった。「世界は愛を求めている」が1965年の作で、「遥かなる影」が1970年の作だから「遥かなる影」が「完成形」といったところだろうか。以下、和訳。
「What the World Needs Now Is Love」 Missi Hale 日本語訳
今世界に必要なものは愛でしょう?
それだけが異常に足りない
今世界に必要なものは愛でしょう?
違うの、ただ何人かの人のためではなくみんなのための愛よ
神よ、私たちにもう山は必要ではない
昇るための山は丘陵ならば十分にあるから
渡るための海や川も十分にある
それは時が止まるまで残っているはずだし
今世界に必要なものは愛でしょう?
それだけが異常に足りない
今世界に必要なものは愛でしょう?
違うの、ただ何人かの人のためではなくみんなのための愛よ
神よ、私たちにもう牧草地は必要ではない
トウモロコシや小麦を育てる畑ならば十分にあるから
太陽や月が輝く場所も十分にある
もしも知りたいならば神よ、私の話を聞いてください
今世界に必要なものは愛でしょう?
それだけが異常に足りない
今世界に必要なものは愛でしょう?
違うの、ただ何人かの人のためではなくみんなのための愛よ
今世界に必要なものは愛でしょう?
それだけが異常に足りない
今世界に必要なものは愛でしょう?
違うの、ただ何人かの人のためではなく世界の人たちのための愛よ
今世界に必要なものは愛でしょう?
今世界に必要なものは愛でしょう?
Connie Talbot - What The World Needs Now (HQ)