私が大学生だった頃(昭和の末)は風呂なしの下宿が当たり前だった。広島市中区東千田町の大学周辺にはたくさんの銭湯があり、そのうちの3つをよく利用した。
ちょっと記憶が曖昧だが、入浴料は230円位(洗髪料は50円プラス)だったと思う。私は「広島刈り」にしていたので洗髪料を取られることは滅多になかった(笑)
年号が平成に変わる辺りから大学移転が進み出し市内の銭湯は徐々に姿を消し始めた。そのスピードが上がったのはバブル崩壊後だ。私が通った銭湯は平成10年頃迄には全て廃業した。
西区の「雪舟湯」の前に立ち「ここは6の付く日が休みだったんだな」と呟いた。廃業した時期は不明だが、おそらく平成初期までは営業していたのだろう。
北側にあった県営住宅が取り壊されて更地となり、かつての銭湯だけがポツンと残っている。私は「時の流れの残酷さ」をヒシヒシと感じた。