澎湖島のニガウリ日誌

Nigauri Diary in Penghoo Islands 澎湖島のニガウリを育て、その成長過程を記録します。

「零八憲章」(08憲章)の検証

2008年12月12日 20時55分53秒 | 中国

中国の民主化を訴える「零八憲章」がネット上に登場し、中国当局は神経をとがらせているそうだ。今日の朝刊でこのニュースを採り上げたのは「産経新聞」のみ。「産経」は「反中国」だからと思う人もいるだろうが、文化大革命時期、もっとも正確な中国報道をおこなったのが「産経」だったことを忘れてはなるまい。

今週、NHK・BSでは「中国・庶民の改革開放30年」という特集を放送しているが、第2回の「革命の聖地・延安」では、朝令暮改の農業政策に翻弄される農民の姿をレポートしていた。開放改革政策で自営農地を与えられた農民が、たばこなどの商品作物でもうけをもくろむが、地元政府の役人によって必ず潰されてしまう。その53歳の農民は、ついに出稼ぎを余儀なくさせられる。出稼ぎ先の社長は、13歳下の同じ村の出身者で、その農民は「あいつは早く村を出て、大学を出た。おれは文革時代に育ち中学校も行かなかった。こうなるのも仕方ない」と嘆息する。その社長は、「腐敗がなければ社会は回らない。役人の接待は必要だ」とインタビューにクールに応えていた。

これが中国社会の現実なのだが、その変革を目指す「零八憲章」を日本のマスメディアがあまり採り上げないのは、中国に対する遠慮があるとしか思えない。
文化大革命期、広州で「李一哲の大字報」が貼り出され、中国全土に大きな衝撃を与えた。暴君でもある「皇帝」毛沢東の実像を暴き、「階級闘争」の名目で互いに殺し合い、「挽肉器」にも例えられた中国社会の実相を鋭くえぐり出したのだ。


[双書9]李一哲の大字報(日中出版)

チイ・ハオほか編/山田侑平・小林幹夫訳
■定価 1575円(税込) ■*ISBN4-8175-1033-1 ■1977年9月刊
1974年11月、広州市に新聞用紙67枚を連ねた長大な大字報が出現、大反響となった。これが李一哲の大字報「社会主義の民主と法制について」だった。四六判上製/240頁


今回の「零八憲章」は、その李一哲の大字報に匹敵するものと言えよう。情報伝達の手段としては、「李一哲」は壁新聞、「零八憲章」はインターネットと雲泥の差があるのだが、その主張する内容は、基本的に同一である。
この30年間、中国は経済的には豊かになったものの、中国共産党一党独裁による抑圧政治は何一つ変わっていないということだ。

「朝日新聞」などの親中派マスコミはこの憲章を無視したが、文革期の「秋岡記者事件」と同じように、後年、これが朝日の不見識、不誠実さを示す格好のエピソードとなることを願わずにはいられない。

 

宣言内容

《零八宪章》分“前言”、“我们的基本理念”、“我们的基本主张”和“结语”等四部分,主要内容是阐述自由、人权、民主、宪政等概念,主张修改宪法、实行分权制衡,实现立法民主,司法独立,主张结社集会言论宗教自由,宣言共提出6点理念与与19点的主张。[4]

基本理念

  • 自由:言论、出版、信仰、集会、结社、迁徙、罢工游行示威等权利
  • 人权:人是国家的主体,国家服务于人民,政府为人民而存在。
  • 平等:公民不论社会地位、职业、性别、经济状况、种族、肤色、宗教或政治信仰,其人格尊严、自由都是平等的。
  • 共和:要求“大家共治,和平共生”,分权制衡与利益平衡。
  • 民主:主权在民和民选政府。
  • 宪政:主张以法治限制政府权力和行为的边界。

基本主张

19点主张包括了修改宪法、分权制衡、立法民主、司法独立、公器公用、人权保障、公职选举、城乡平等、结社自由、集会自由、言论自由、宗教自由、公民教育、财产保护、财税改革、社会保障、环境保护、联邦共和、转型正义等。触及了政治改革、经济改革、城乡差距与环境保护各面向。

各界反应

在消息传出后,签署声明的北京学者刘晓波、张祖桦于8日晚间遭到拘捕,刘晓波被刑事拘留,张祖桦随后则获释。至10日下午,参与签署者的上海维权律师郑恩宠也遭三名公安从家中带走,目前情况仍不明[5]

不过在海外,该声明则得到了余英时哈金陈一咨方励之胡平宋永毅苏晓康万润南王丹等多位著名人士的支持[5]