今朝は冷たい雨が降り始めた。 朝夕かなり冷え込んできた。
きのうは穏やかに晴れ上がり、冬枯れの山裾を巡った。
道沿い農家の庭先に色とりどりの菊が満開だ。
菊の花にはヒメアカタテハが温かい陽を浴びて無心で蜜を吸っていた。ピンクが好きなようだ。
ヒメアカタテハ
畦の土手にはウラナミシジミが活発に戯れている。鱗粉も落ち、もう羽はかなり傷んでいるが、尾状突起は健在だ。このチョウ、ここで産卵するのだろうが、寒さには勝てないという。秋に南から渡ってきたものと言うが、本当だろうか。
ウラナミシジミ
ヤマトシジミ
ベニシジミ
ノシメトンボ
きのうは、先月初めに飛来したハクチョウが目的だった。
いつも行く笹山の浜にはカモたちもいなかった。中田浜にも少なかった。
湖水に浮かぶ麗しの磐梯を撮りながら崎川浜へ向かう。
笹山浜
中田浜
中田浜
崎川浜
中田浜~崎川浜
、落ち葉で埋まった細い道を下ると崎川浜の松林が見えた。
「霜幾たび降れど松ヶ枝の永久に緑の美しきかな」あらためて、松の緑の美しさに堪能した。
水鳥の天国、雪の季節には賑やかな浜にも、時が止まったように静かだった。
鳥インフルエンザ問題以来、ハクチョウの行動パターンが変わったようだ。
3時を回るころ、浜を離れて湊の田に出ると、5~60頭のコハクチョウの集団が、見えた。
すっかり乾いた田の切り株に餌をあさっていた。
コハクチョウのみならず、野生動物に餌を与えることは生態系への影響があることは分かる。これが自然なのだろう。
しかし純粋無垢な水鳥たちを前に「哀れ切なし」の感はぬぐえない。
静寂に、あの切ない鳴き声が響いていた。「白鳥は悲しからずや・・・」とつぶやきながら、しばらく一緒に過ごした。
白秋の「しらとり」は海に漂うユリカモメに違いないと思っている。
目の前の田に集う冬の使者コハクチョウもまた、本当は青い湖水の波間に漂う姿が似合うはずだ。麗しの磐梯を背にして・・・。
これから訪れる厳しい冬を前に、どうか元気で春を迎えろと祈った。