今年も里山を巡り、身近な自然に大いに癒された。
しかし、秋も深まり、小さな虫たちの命を見つめてきたシーズンを振り返るとき、深刻な自然環境の異変に気づかされている。
一つは、恐れていたヒメシロチョウの絶滅の心配だ。
市内に唯一細々生息する地で、例年見られる第3化の姿を全く見ることが出来なかった。
来春の発生を憂え、より積極的な保護対策の必要性を痛感している。
【ヒメシロチョウ】 環境省レッドリスト 絶滅危惧第ⅠB類に分類 (A類ほどではないが、近い将来における野生での絶滅の危険性が高いもの)
もう一つは、猪苗代湖西岸に広がる多くの水辺環境の危機だ。
今年、思いもしなかった貴重な水辺に指定要注意外来生物のアメリカザリガニの侵入を確認した。
かつて貴重なトンボ類が舞い、タガメやコオイムシも見られた池は一変、雑食性のザリガニ天国と化してしまった。
【5~6年前まで見られた集団産卵】
オツネントンボ アオイトトンボ
植生の管理も含め、ザリガニの駆除など水辺環境の保全対策を幾度となく関係当局に訴えてきた。
県と市は縦割り行政でなく、「自然環境の保全」を共通のキーワードとして緊密に連携し、さらなる対策の実践を急いで欲しい。
待ったなしの状況だ。
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(参)
○「アメリカザリガニの及ぼす影響」 http://www.bdcchiba.jp/endangered/crayfish/zarigani_mondai.html
○「アメリカザリガニは侵略的外来種」econavi.eic.or.jp/ecorepo/live/376 -
○ 拙ブログ 「恐ろしいアメリカザリガニ」 https://blog.goo.ne.jp/tosimatu_1946/e/333382c986c6834feb0d8ce17467d900