年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

べったら市 大正15年10月②

2006年08月05日 | べったら市
大正15年10月18日読売新聞
そろそろ浅漬
19日は名物のべったら市
毎年10月中旬になると甘露漬のような甘い美味な大根の漬物が食卓に出されます。これが俗称べったら漬という浅漬で甘味がでるのはこの20日頃大根河岸に市が立ったものでこのころは毎年人形町辺りに出ることになった。今年は19日の晩に40~50軒は並ぶはず。買出しに出かける人は小売商や普通の家庭の主婦たちが、その問屋で飛び切り上等のものは出さないけれど、大根の質の良く味の点で優劣はあまりない。今年は大根の出来は普通だか今は値が張っている時で自然浅漬にも影響して下がるだろう。
今日の相場で飛び切り最上のタルが18円、下物が12円、19日の市の立つ頃になると大根の出来盛りに、需要も増えるので最上が16円、下が9円くらいになるだろう。そして11月・12月頃になると14円位に下がる見込み。
一タルに大根は80本から100本位まで入っている。一本15銭~20銭くらいで小売されるだろう。大根は主に練馬は主に、それから井草方面で最近では野方が一番だったが今は市街になってダメだ。

 関東大震災の前後辺りからべったら市の記事は市の前に出るようになった気がする。今の行楽地の案内のように。
コメント
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