明治18年10月20日東京日日新聞
夷講切れ売出し
東京の呉服の切り売りを始めた始祖と言える大伝馬町の大丸は去る13日より3日間、開店の売出しをしたが老舗の暖簾ならば繁盛を越して混雑し、久松町の警察署より巡査3名を派遣してもらい非常の警戒をしたほどだった。然るに本日は夷講切れの売出しにて中々の賑わいであった。この夷切れと称するものは今日は中断していたが以前一名一切れといって各店の見本品やハギレを取り合わせ一束25銭で売出し、中人以下の人には至極便利といって大丸にては本年より再興したものでよい方法と言える。
べったら市の前に新聞広告に大丸呉服店(今の大丸百貨店の前身)の夷市の売出し広告が出る。記事とイベント広告との相乗効果か、今でも使われる手段である。
夷講切れ売出し
東京の呉服の切り売りを始めた始祖と言える大伝馬町の大丸は去る13日より3日間、開店の売出しをしたが老舗の暖簾ならば繁盛を越して混雑し、久松町の警察署より巡査3名を派遣してもらい非常の警戒をしたほどだった。然るに本日は夷講切れの売出しにて中々の賑わいであった。この夷切れと称するものは今日は中断していたが以前一名一切れといって各店の見本品やハギレを取り合わせ一束25銭で売出し、中人以下の人には至極便利といって大丸にては本年より再興したものでよい方法と言える。
べったら市の前に新聞広告に大丸呉服店(今の大丸百貨店の前身)の夷市の売出し広告が出る。記事とイベント広告との相乗効果か、今でも使われる手段である。