年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

熱血市場と公設市場

2009年11月26日 | 築地市場にて
『まいどおおきに』から思う
暮らしの手帳 77号昭和39年12月
花森安治
大阪の公設市場が元気だったころの話が語られている。今の大阪の公設市場は消費者の購買行動が変わって、元気がないようである。
 大正時代、不景気にもかかわらず物価が急騰し、米騒動ということがあった。時の政府は危機感を感じ、食品を安定供給するために公設市場を行政の力で開設した。これは大阪が最初で東京も遅れて発足したが東京では大阪ほど公設市場が増えなかった。同様に中央卸売市場も考えられたが東京は関東大震災のため、大阪・京都より遅れて中央卸売市場が開設された。
 『まいどおおきに』の文章から花森安治は大阪の消費者を礼賛していたが今の状況を見たらどのように感じるのだろうか。公設市場の中が閑散としていて活気がない。
 最近の開店した激安スーパーのドンキの新店舗に熱血市場というのがある。熱血商店街は、食料品店の独立・開業を目指す起業家に、破格の条件で支援するドンキの新規事業という。東京・上野のアメ横や築地場外市場のような活気にあふれた「未来型商店街」を創設するという趣旨らしい。食の世界ではある程度成功すると保守的になるので店舗の新鮮さをどのように維持してゆくか注目すべきだろう。
 個人商店は活気があっても無くても問題がある。活気のない店舗は周囲を寂しくさせる。どのように店舗の新陳代謝するか気になるところである。地方にはそれぞれ食文化があり全国一律とはいかないだろう。
 
デフレの時代、中央卸売市場は事業仕分けしたら、いらない事業かもしれない。
 
コメント
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