年寄りの漬物歴史散歩

 東京つけもの史 政治経済に翻弄される
漬物という食品につながるエピソ-ド

昼ドラの監修から

2011年08月06日 | 築地市場にて
漬物組合から秋に放送される昼ドラマの監修を依頼された。筋書きは不明だが糠みそのことが入っている。この件で確認のため松下幸子氏の著作を借り出して読む。
 『料理私考集』1711年がぬかみその名前が初めて出てくる料理書で元禄の頃からぬかみそはあったという。料理の調味料ととしてぬかみそ(糠・塩・麹・大豆の煮汁を原料としたもの)に野菜を漬けたものが始まりという。つまり江戸時代中期以前には糠みそ漬は無かったこととなる。元禄期まで米を精米する時にでる糠は都市部しかなかったので都市から糠みそ漬は発達した。地方は精米率を抑えていたので糠の発生は少ない。従ってビタミンB1の不足による脚気が少なかった。江戸やまいとか大阪腫れは脚気であることを現していて、地方に戻ると直るのでその様に呼ばれていた。脚気が完全に過去の病気になったのは戦後の事で、ビタミンB1不足とわかっても中々戦前は白米の美味しさに負けて発病していたようである。
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